2020-2021ヨーロッパリーグ(EL)の見どころ&注目ポイント

いよいよ本選の始まる今季のUEFAヨーロッパリーグ。
今季は、久保建英がビジャレアルで参戦することもあって、大会を見ようという人も多いと思います。
そうした人の中では、これまでこのコンペティションに興味があまりなかった人も多いと思います。
そんな人たちに大会の基本情報と見どころ・注目ポイントを紹介します!
大会の歴史
前身はUEFAカップ。日本では小野伸二がフェイエノールト所属時(2001-2002シーズン)に優勝を果たしたことを記憶している人が多いだろう。また、オールドファンの中には90年代ユヴェントス所属時のロベルト・バッジョの活躍の印象が強い人も多いだろう。
大会形式
4チーム×12グループのグループリーグを行い、各グループ上位2チームがトーナメントに進出する。トーナメントはホーム&アウェイの2試合形式で行い、決勝戦は中立地での一発勝負を行う。(チャンピオンズリーグと同じ形式です)
参加チーム
UEFAに所属するヨーロッパの各リーグのリーグランクにあわせエントリーチーム数を各国に配分。その配分に基づき国内リーグの昨季のリーグ成績が上位あるいは中位のチームが参加。(昨季の成績がチャンピオンズリーグ出場チームより劣るチームと考えればわかりやすいです)
グループA |
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ローマ(イタリア) ヤングボーイズ(スイス) CFRクルージュ(ルーマニア) CSKAソフィア(ブルガリア) |
グループB |
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アーセナル(イングランド) ラピド・ウイーン(オーストリア) モルデ(ノルウェー) ダンダーク(アイルランド) |
グループC |
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レバークーゼン(ドイツ) スラビア・プラハ(チェコ) ハポエル・ベア・シェバ(イスラエル) ニース(フランス) |
グループD |
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ベンフィカ(ポルトガル) スタンダール・リエージュ(ベルギー) レンジャーズ(スコットランド) レフ・ポズナニ(ポーランド) |
グループE |
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PSV(オランダ) PAOKテッサロニキ(ギリシャ) グラナダ(スペイン) オモニア・ニコシア(キプロス) |
グループF |
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ナポリ(イタリア) ソシエダ(スペイン) AZ(オランダ) リエカ(クロアチア) |
グループG |
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ブラガ(ポルトガル) レスター・シティ(イングランド) AEKアテネ(ギリシャ) ゾリャ(ウクライナ) |
グループH |
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セルティック(スコットランド) スパルタ・プラハ(チェコ) ミラン(イタリア) リール(フランス) |
グループI |
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ビジャレアル(スペイン) カラバフ(アゼルバイジャン) マッカビ・テルアビブ(イスラエル) シバススポル(トルコ) |
グループJ |
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トッテナム(イングランド) ルドゴレツ(ブルガリア) LASKリンツ(オーストリア) アントワープ(ベルギー) |
グループK |
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CSKAモスクワ(ロシア) ディナモ・ザグレブ(クロアチア) フェイエノールト(オランダ) ボルフスベルガー(オーストリア) |
グループL |
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ゲント(ベルギー) レッドスター(セルビア) ホッフェンハイム(ドイツ) スロバン・リベレツ(チェコ) |
見どころ&注目ポイント
久保のプレーとビジャレアルの勝ち抜き
なんといっても久保が初めてスペインの国内リーグを出て欧州の舞台でプレーする。日本人にとっては一番の注目であることは間違いないだろう。ゴールやアシストといった個人での実績も期待したいが、そうした記録以上に記憶に残るプレーを期待したい。国内のリーグ戦とは違う、勝てば勝つほど緊張感とテンションの高まるコンペティションの中でエモーショナルなプレーを見せて欲しい。
日本人では小野伸二が印象的なプレーでこのタイトルを獲得した経験がある。日本サッカーにおいて未だ唯一無二の経験値である。久保にも同様の実績とそれを導くパフォーマンスを期待したい。
目標は3ゴール3アシスト、そしてトーナメントでチームを勝ち上がらせる決定的なプレーを期待したい。それができる選手でありできるチームだ。
ちなみにビジャレアルの監督のウナイ・エメリはELのタイトル獲得経験が3回あり(セビージャの監督時代3連覇)、このコンペティションを世界で最も得意としている監督だ。
タイトル争い
やはり4大リーグから参加しているチームが本命と見て問題ないだろう。特にトッテナムはベイルが加入している。フィットすれば大本命だろう。なお、スペインのチームも全般的に攻守両面のレベルが高くこの大会を得意としている点は見逃せない。その他、チャンピオンズリーグ常連クラスのチームも当然のことながら本命だろう。
○トッテナム(イングランド)
○アーセナル(イングランド)
○ビジャレアル(スペイン)
○レアル・ソシエダ(スペイン)
○ナポリ(イタリア)
○ローマ(イタリア)
久保と同世代の選手たち
久保と同世代の選手も注目だ。久保が世界の高みを目指すうえでこの大会でライバルとして見るべき選手は以下の通りだ。彼らと久保を比較しながら見られるのも今季の面白さだろう。この大会を通じて久保には彼らを上回る活躍を期待したい。
○ブカヨ・サカ(アーセナル/FW・SB/イングランド/2001年9月生まれ)
○ガブリエル・マルティネッリ(アーセナル/FW/ブラジル/2001年6月生まれ)
○アンデル・バレネチェア(ソシエダ/FW/スペイン/2001年12月生まれ)
○カラモコ・デンベレ(セルティック/FW/イングランド/2003年2月生まれ)
○モハメド・イハッタ―レン(PSV/MF/オランダ/2002年2月生まれ)
その他ワールドクラスの選手等
ワールドクラスの選手も数多く参戦しており、要注目だ。主だったところでは、トッテナムのベイルとケイン、ミランのイブラヒモビッチ、PSVのゲッツェ、アーセナルのエジル、ローマのペドロとパストーレ、ナポリのインシーニェとジョレンテ、などである。
そのほかには、アジア人選手で唯一現在久保より市場価値の高いソン・フンミン(トッテナム)、日本人選手の三好(アントワープ)、菅原(AZ)、北川(ラピド・ウイーン)、久保と同じ境遇のマドリーレンタル組のダニ・セバジョス(アーセナル)、マドリーから放出されたレギロン(トッテナム)がどういうプレーをするのかも興味深い。
名将と戦術
監督も今季はバラエティに富んでいる。特に、トッテナムのモウリーニョ、ナポリのガットゥーゾ、アーセナルのアルテタ、ビジャレアルのエメリの戦術と采配はタイトル争い同様注目だ。実績はモウリーニョが頭一つ抜けているが、それぞれ志向するサッカースタイルが違うため、興味深い。
端的に言えば、モウリーニョとガットゥーゾが守備から入る戦術を重視するのに対し、アルテタとエメリは攻撃から入る戦術を重視するという見方が可能だろう。直接対決時はもちろんのこと、チームのスタイルとその中でどうコンペティションを戦っていくのかは興味を持って見る価値があるはずだ。
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