久保建英マッチレポート エルチェVSヘタフェ(2020-2021ラ・リーガ第18節)

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試合結果
1-3 ヘタフェ勝利
試合トピックス
3分 エルチェGOAL>>右サイドからのクロスにグティが合わせゴール
38分 ヘタフェGOAL>>右サイドのクロスからククレジャがヘディング
47分 エルチェ、右サイドのグラウンダーのクロスからミラが合わせるも、キーパーがセーブ
63分 ヘタフェ、スルーパスを受けたマタがシュートするが、キーパーがセーブ
64分 久保IN、マクシモビッチOUT
69分 ヘタフェGOAL>>久保の左足シュートをキーパーがはじくも、マタが押し込む
76分 ヘタフェ、ペナルティエリア内でスルーパスを受けた久保がシュート。キーパーがセーブ
83分 ヘタフェGOAL>>久保の右サイドからのクロスからペナルティエリア内で競り合いになったロドリゲスがPKを獲得。ロドリゲスがPKを決める
88分 ヘタフェ、アレーニャのスルーパスからマタがシュート。キーパーがセーブ
久保・ヘタフェ詳報
久保のヘタフェでの新たな冒険が始まった。
久保にとっては、上々のヘタフェデビューと言っていいだろう。
64分から見慣れない背番号5(ちなみに5はジダンがマドリー現役時代つけていた背番号でもある)をまとい交代出場を果たすと、すぐに2ゴールを創出する仕事をやってのけた。
チームに貴重な勝ち点3を早速もたらしている。
移籍が決まって間がなく、大雪などの影響もあり、チームメイトとのトレーニングはできていなかったと報じられていたが、実にスムーズな入りからクオリティを見せた。
ヘタフェの戦術と戦況を理解し、その中で決定的な仕事をする。
ビジャレアルでの戦術的制約、途中出場の多さから学び成長した姿を見せてくれたと言えるかもしれないが、どちらかというともともとの彼の能力とサッカーIQの高さが証明された結果だろう。
そして、なんといってもビジャレアル時代の精神的なプレッシャーやプレーの制約から解き放たれ、自信とサッカーを楽しむ気持ちが戻ってきたことが大きかったのではないだろうか。
身体的にも頭脳的にも精神的にも準備ができていたということだろう。(それを感じていたボルダラス監督は、退場により相手が1人少なくなったことを追い風にぶっつけ本番での久保のデビューを躊躇わなかったのだろう)
ポジションは、出場直後は4-2-3-1における3の右アタッカー、4-4-2に変更後は4の右アタッカーで、慣れ親しんだポジションであることもスムーズな入りとなった理由だろう。
さらに幸いなことに、久保を既に理解している選手が近くにいたことが大きかった。
久保と同じく今冬バルサからレンタル移籍で加わったアレーニャとチームの中心選手の1人ククレジャだ。
勝ち越しゴールの起点となった久保のシュートはアレーニャの久保への的確なタイミングでの展開から生まれているし(ちなみにアレーニャは4-2-3-1ではトップ下、4-4-2ではセントラルMFとしてプレーしている。)、ククレジャ(4-2-3-1でも4-4-2でも左サイドMFとしてプレー。)とはポジションチェンジもパス交換もスムーズだった。
だが、それもそのはず。この3人には重要な共通点がある。3人ともバルサの泉で育ったことと、全員が左利きであるという点だ。初プレーであっても共通理解が多く連携がスムーズなのもうなずける。
久保-アレーニャ-ククレジャのバルサ印のレフティユニットはヘタフェの大きな武器になる可能性を秘めている(それどころかリーガの中でも屈指の魅力的なユニットになる可能性すらある)。これにチームの稼ぎ頭であるFWのハイメ・マタがフィットすれば、昨シーズン以上の順位になってもおかしくはない。
ヘタフェにとっては久保とアレーニャは最高の補強になったように思う。既に確立されているインテンシティの高い守備戦術にこの攻撃陣がフィットすれば、順位はぐんぐん上昇するだろう。
中盤には、アランバーリという実力者もおり、もともと今の順位(試合前17位)に甘んじるようなチームでないことは確かだからだ。
そうした中で、久保には新背番号と同じ5ゴール5アシストを期待したい。この試合を見ればそれが現実的な数字であると断言できる。
ヘタフェの躍進と久保の躍進に期待膨らむゲーム内容であった。
次の試合を楽しみに待ちたい。
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