久保建英マッチレポート 日本代表VSパナマ代表(2020.11.13国際親善試合)

久保建英マッチレポート 日本代表VSパナマ代表(2020.11.13国際親善試合)

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試合結果

1-0 日本代表勝利

試合トピックス

1分 日本代表、久保のFKから橋本がヘディングシュート。キーパーがセーブ

10分 パナマ代表、トーレスがミドルシュート。キーパーがセーブ

44分 パナマ代表、アンドラーデがミドルシュート。キーパーがセーブ

59分 日本代表GOAL>>久保のスルーパスから抜け出した南野がファールをもらいPK獲得。南野が決める

70分 久保OUT、鎌田IN

77分 パナマ代表、鎌田の縦パスに抜け出した浅野を倒したGKメヒアが退場処分

86分 日本代表、鎌田の縦パスから浅野がシュート。キーパーがセーブ

89分 日本代表、鎌田のパスから三好がシュート。キーパーがセーブ

91分 日本代表、原口のグラウンダーのクロスから三好がシュート。キーパーがセーブ

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久保・日本代表詳報

この試合で日本代表は、3-6-1を基本布陣とし、90分戦っている。

3バックのデメリットは守備時に中途半端なスペースを相手に提供してしまうことと、実質5バックになり守備的な戦いになってしまうことだが、この試合でもそれは顕著であった。

相手がボールを持っているときに日本の選手たちがボールウォッチャーになってしまっていたのが一番わかりやすい現象だ。人はいるのにスペースをお見合いするようになり、どうしても後手後手のアクションになる。この現象が生じないようにするには、広範なスペースをカバーできるスピードと一対一で負けない絶対的な身体能力を有する3人を最終ラインに配置することだが(これにより5バックになることを防ぐ)、日本に合っているのかは甚だ疑問である。森保監督にはこだわる理由を聞きたいところだ。

一方、攻撃に関しては、南野を1トップに置き、その下に久保と三好、というユニットにしている。久保はサイドにははらず左寄りのトップ下を基本ポジションとしている。チームとして彼の左足を最大限活用したいという意図を強く感じる布陣だ。

三好の起用は久保をトップ下の左寄りで生かすための論理的な選択と言える。三好は久保同様左利きであるため、彼が右にいることで中に角度を取るプレーが増える。必然的に久保を視野に入れるプレーが多くなり、久保が良いタイミングでボールを受けられる機会も増えるというわけだ。右利きの選手だとプレーの角度が縦寄りになるためそうはいかない。

このユニットは初めてであったためずれる場面が多く、また三好自身も実質初のA代表でのプレーとなったことからミスもあったが、時間を追うごとに改善の傾向は見られた。これに関しては時間が解決する問題だろう。

そして南野の1トップへの配置だが、大迫不在時の重要な選択肢として検討していくことは大いに理解できる。この場合南野はフィニッシャーとしての仕事を任されるわけだが、彼のスペースへの飛び出しとコンビネーションを志向するプレースタイルはテクニカルなプレーを好む日本の中盤の選手とは基本的に相性が良い。この試合も久保のラストパスからの抜け出しを相当意識していた。今後南野にとって重要なタスクになっていくだろう。

さて、久保であるが、先発出場し70分に途中交代となっている。試合を通じてだいぶ日本代表に慣れてきた印象だ。

クラブとは違い、この角度でこのタイミングでパスが来ればチャンスになる、という場面でも代表ではなかなか来ないのが現実だ。必ず良いポジションをとっているがそこへの展開のクオリティはリーガのクラブに及ぶべくもない。だから意味が乏しくても出しやすいところに顔を出すこともときに必要になってくる。出場経験を積むにつれてそれが身体に染みついてきたのだろう。

これにより、味方選手が久保にボールを預ける機会が増えてきており、それに伴い久保自身のプレーリズムも良化している。ラストプレーや相手の脅威になるプレーが増えてきたのがその良い証拠だろう。

上述のようにフォーメーションとユニットの恩恵は大きいが、自身の代表への慣れも関係していることは間違いない。代表のクオリティに慣れ切ってしまうことが必ずしも良いこととは言えないが、自分のプレーしやすい環境を整えていくプロセスとしては必要なことだろう。

この試合は縦に抜け出すことが得意な南野が相棒ということとパナマ代表のディフェンスラインの整備が不十分であったことからアシストを優先順位の最上位に置いてプレーしていたと考えられるが、ゴールは近いと感じる出来と雰囲気であった。

いずれにせよ、森保監督は前回10月の欧州遠征で久保を中心としたチーム作りに着手できており、それを進めていることを確認できた試合であった点は評価したい。久保と南野のユニットについて、ようやく効果を生み出すためのプレーの関係性が見えてきた点も光明だ。

一方オプションではあるだろうが3バックへの執着ははたから見て理由を見つけにくい。スタートからの布陣としても使えないし、守り切って逃げ切る布陣としても現代サッカーにおいては使いやすいとは言えない。この点は疑問が残る。

次のメキシコ戦で4バックに戻すのか、その際の攻撃ユニットと配置はどのようにするのかを注視したい。

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