久保建英マッチレポート マジョルカVSバレンシア(2021-2022ラ・リーガ第26節)

久保建英マッチレポート マジョルカVSバレンシア(2021-2022ラ・リーガ第26節)

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試合結果

0-1 バレンシア勝利

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試合トピックス

4分 バレンシアGOAL>>パウリスタがロングシュートを決める

5分 マジョルカ、久保のカットインの崩しからペナルティエリア内でムリッチがシュート。キーパーがセーブ

58分 バレンシア、コーナーキックからモリバがヘディングシュート。キーパーがセーブ

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久保・マジョルカ詳報

試合はマジョルカが久保を中心に一方的に押し込む展開となった。

しかし、結果は序盤に見事なロングシュートを叩き込んだバレンシアの勝利となった。

マジョルカにとっては今シーズン一悔いの残る敗戦と言っていいだろう。

それほどこの試合のマジョルカは良かった。

相手の裏のスペースを突きながらゴールに迫る鋭さを見せ、多数のシュートを浴びせ、多数のコーナーキックを獲得した。

そして、その中心にいたのが久保だ。

この日も右サイドでスタートしたが、ここ最近のゲームとは違い、右に張り付き気味にならず、積極的にセンターでボールを受け、隙を見て裏のスペースを突いた。

それがマジョルカの攻撃の流動性をつくった。

久保は右サイドをある程度マフェオに任せた。それにより前節のように守備に奔走することが減り、その類まれな能力を攻撃で生かしきることができた。

そして、この試合での久保の戦術面での出来を語る上で特筆すべきは、ポジション取りと縦へのスプリントのタイミングが完璧だったことだ。

ここまで多くの試合で見られていたような味方とタイミングの合わない動きがほとんどなかった。縦にいくとき、センターでもらうとき、ハーフスペースでもらうとき、いずれも久保本人がもらいたいときと味方が出したいときが合致していた。

遅ればせながらようやくマジョルカと久保にとっての最適解が得られたような印象だ。

残りのシーズンも久保のこうした類まれな特長をチームとして生かし勝ち点を積み上げていってほしいばかりだ。

さて、久保個人の出来だが、今シーズン一いやリーガでプレーし始めてから一番と言ってもいいほどの出来だった。

久保の能力とチームの戦術が合致したことが大きいがそれにしても素晴らしかった。

得意のドリブルで相手を切り裂きまくった。そう切り裂き”まくった”という表現で間違ってないだろう。

右サイドからセンターへのカットインでは一度もボールを失わず独力でフィニッシュまでいき、ショートカウンターでは中央・右・左と自在にボールを受け、4度も5度も完璧に相手ディフェンスを抜いた。

久保をファウル以外で止めようがなかったバレンシアの選手のイエローカード3枚を含む故意のファウルがなければ、もっと大きな結果を出していたことだろう。

そして、スルーパスも素晴らしかった。特に後半の右サイドからペナルティエリアにカットインし、フィニッシュと見せかけて逆サイドのジャウメ・コスタに送った美しいスルーパスはサッカーの試合を見ていて久々に鳥肌が立った。神に選ばれた選手にしかできないプレーである。

シュートを5本以上放ち枠内シュートがゼロであった点は引き続きの課題ではあるが、逆に言うとメッシのようにその大半が枠内シュートとなり、それを1点、2点と得点に結びつけられるようになれば、間違いなく世界最高のクラブでプレーし、ワールドクラスの覇を競える選手である。

この試合の出来は、そう信じるに足る内容であった。

マジョルカのサポーターもこの試合では久保にボールが渡り前を向いてプレーする瞬間が来ただけで大きく沸いていた。そうメッシがボールを受けたときのように。

彼らのこうした反応は筆者と同じ感情をこの日の久保に抱いていたことの証ではないだろうか。

引き続き、日本サッカーで誰も到達できていない高みへの夢を久保に見たいと思う。