久保建英マッチレポート ビジャレアルVSエイバル(2020-2021ラ・リーガ第2節)

久保建英マッチレポート ビジャレアルVSエイバル(2020-2021ラ・リーガ第2節)

【関連記事】

Advertisement

試合結果

2-1 ビジャレアル勝利

試合トピックス

20分 エイバル、ゴールキックからGKと一対一になった乾がシュート。GKがセーブ

35分 エイバル、エスポージトがペナルティアークから左足でコントロールシュート。GKがセーブ

45分 ビジャレアル、チュクエゼのパスからペナルティエリアに侵入したモレノがシュート。GKがセーブ

49分 エイバルGOAL>>エスポージトのスルーパスからキケ・ガルシアが抜け出しGKをかわしてゴール

55分 ビジャレアル、右サイドからのクロスに反応したモレノがヘディングシュート。GKがセーブ

62分 ビジャレアルGOAL>>ペナルティエリア内でボールを持ったモレノが見事な切り返しから右足でゴール

70分 ビジャレアルGOAL>>モレノのスルーパスに抜け出したパコ・アルカセルがゴール

84分 久保IN>>チュクエゼとの交代出場。前節同様トップ下をスタートポジションとして出場

88分 久保、右サイドからドリブルで一対一を制し、左足でグラウンダーのクロス。惜しくも合わず

91分 久保、ペナルティアークでボールを受け、モレノにラストパス。モレノのシュートは外れる

Advertisement

久保・ビジャレアル詳報

ビジャレアルは前節のドローを受け、この日は勝ち点3を奪うべく、縦にアグレッシブなプレーを徹底して繰り返している。オフサイドで引っかかる数は多かったものの攻撃面ではティキタカではなく、よりダイレクトなプレーを好むエメリの嗜好がうかがえた。

チーム全体でパスコースの角度をつくり、スペースをつく動き、そして適切なタイミングでボールを動かすレベルはやはり高い。まだわずかにかみ合っていないシーンが多いものの、かみ合い始めれば目標のCL圏内、EL制覇が争えるチームになることは間違いないだろう。

久保は短い出場時間となった。負傷による途中交代を要するなど試合展開が前節よりイレギュラーであったことで出場時間が短くなってしまった事情もあるが、出てからはしっかり存在感を見せている。

誰にもまねできないドリブル突破、シャープな左足のキック、レベルの高いビジャレアルのパスワークにさらなるクオリティを与えるパス能力、ゴールを目指す意欲的なプレー、など十分に好印象は残している。エメリに「俺をもっと使わないと損するぞ」と言わんばかりのプレーであった。

レベルの高いビジャレアルでも通用するどころかその中でもワンランク以上高い能力があることはこの試合でもはっきりしている。チームメイトからの強い信頼を感じることからもそのことがよくわかる。

モレノを筆頭に皆久保に良い状態でボールを渡そうと見てくれているしこの試合では相手が前がかりになったこともあるが、久保の短時間出場へのフラストレーションを感じてゴールを取らせようとしてくれていた節がある。

こうした点を考えれば、今後どんどん出場時間は増えていくだろう。この試合に関してはイレギュラー展開であったことに加え、まずは4-4-2での縦にソリッドなプレーを確立したいというエメリの意思が強く働いていたように思う。

このスタイルを確立するため戦術変更を久保の交代まで我慢していた節がある。まずはチームとしての基本スタイルを確立してから久保のファンタジーを加えていくチームビルドを考えている可能性が高い。つまり、全くあせる必要はない。

しかしながら、スペインのファンや、メディアからしてみれば、久保はもう物珍しい日本人のルーキー選手の尺度で見ている選手ではない。ワールドクラスあるいは来季マドリーでプレーする可能性の高い選手としての尺度で見ている選手だ。

事情はどうあれ、たった2・3試合出場時間が短いだけで周囲は騒がしくなるだろう。今季はこの喧噪にも慣れる必要がある。マドリーでプレーするときはもっと大変になるからだ。久保にこの手の心配は不要だとは思うが、慣れておくことは今後にとって有益だ。

最後に個々のプレーに関して一つ触れておきたい。ジェラール・モレノの同点ゴールである。エリア内で見事な左足のフェイントから右足でゴールを打ち抜いているが、これは久保のシュートバリエーションの一つとして参考になるものではないだろうか。久保はもはや左足は相手に完全にきられるため、左足の切り返しは有効だろう。加えて、右足の使用は昨季から取り組みレベルが上がっているため、すぐに結果に結びつくプレーになる可能性が高い。

モレノは久保の成長にとって非常に有益な選手のように感じる。競争相手ではなく参考になる(盗むことでプラスになる)ことの多い選手と言える。スペイン代表のティキタカを実現できる基礎テクニックは勿論のこと、チームがゴールに迫るための最適なタイミングでのプレーの選択肢を多く持っている世界的に見てもハイクオリティな選手だからだ。久保のほうがプレーに独自性や天才性があるため、モレノは久保から盗むことはできないが、モレノの理にかなったハイレベルなプレーは久保は盗むことができる。

シーズン終わるまでにプレーインパクトでモレノをしのぐ選手になっているかどうかがスコア以外のマドリー復帰に向けた一つの指標かもしれない。

【関連記事】