久保建英マッチレポート ビジャレアルVSバジャドリード(2020-2021ラ・リーガ第8節)

久保建英マッチレポート ビジャレアルVSバジャドリード(2020-2021ラ・リーガ第8節)

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試合結果

2-0 ビジャレアル勝利

試合トピックス

17分 ビジャレアル、左SBのペドラサがこぼれ球をミドルシュート。キーパーがセーブ

20分 ビジャレアルGOAL>>バジャドリードのパスミスがペドラサが左サイド深くまでえぐり、グラウンダーのクロスを供給。チュクウェゼが左足で合わせる

36分 ビジャレアルGOAL>>右CKから、ニアサイドのパコ・アルカセルがヘディングでそらしたところを中でDFのパウ・トーレスが合わせる

41分 ビジャレアル、モレノがこぼれ球をダイレクトで左足シュート。ポストに弾かれる

62分 バジャドリード、アンドレのシュートのこぼれ球をヴァイスマンがシュート。キーパーがセーブ

63分 久保IN、チュクウェゼOUT

83分 ビジャレアル、バッカのパスから久保がペナルティエリア内でキーパーと一対一になりシュート。キーパーがセーブ

86分 バジャドリード、アンドレのシュートはポストに弾かれる

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久保・ビジャレアル詳報

ビジャレアルのこの試合最大のニュースはモレノの怪我からの復帰だろう。早速スタメンで起用されている。ポジションはモレノ不在時の久保と同じく2トップの一角、あるいはトップ下、右サイドだ。ビジャレアルのエース選手であるため彼がピッチ内にいるだけでチームの攻撃の指針がわかりやすくなるのはこの試合からも感じ取れた。

試合展開は、前半はモレノが入って攻撃に軸のできたビジャレアルがインテンシティの中途半端なバジャドリードに対しボールを支配する展開が続き、その中でゴールも生まれている。しかし、これはビジャレアルが優れていたというよりはバジャドリードが不甲斐なかったというのが正しい見方だろう。前半のバジャドリードはビジャレアルにとって今季最弱の相手だったと言ってもいいほどだ。後半はバジャドリードが持ち直したが、ビジャレアルが危なげなく勝利している。

さて、久保であるが、この試合は60分過ぎからの途中出場となっている。一方、同じELカラバフ戦出場組のチュクウェゼは先発起用されている。これはリーガの前節カディス戦とは逆である(カディス戦は久保が先発でチュクウェゼが60分過ぎから出場)。つまり、エメリは直近の結果、対戦相手を考慮し相互に出場時間を配分しているということだろう。久保の序列が下がったわけではなくローテーションを採用しての采配であるということだ。

久保の出場ポジションは、右でスタートし、最後はトップ下に移っているが、右よりもトップ下のほうが気持ち良さそうにプレーしているのがこの試合でも感じ取れた。パコ・アルカセルへのセンス溢れるパスの供給、モレノからのスルーパスを引き出す動き、GKとの一対一のシュート、といったこの試合における久保のハイライトはすべてトップ下のポジションから生まれている。クオリティの上がるチームほどサイドよりプレーの選択肢の多いセンターラインにいたほうが生きることはこの試合でも改めて確認できたことだろう。

ただ、一対一のシュートは決めたかった。序列はここ数試合で一段上げたとはいえ、モレノの復帰もあり絶対的な存在になるための道はまだ続く。左サイドで出場を争うことになるモイ・ゴメスも久保の序列アップ以降、プレーに気合がみなぎっている。監督としてはこうしたチーム内競争力の向上は喜ばしいことだが、久保にしてみれば、現状、2トップ、トップ下、右、左と攻撃的なポジションのすべてにおいて出場機会を得られる唯一の選手であるもののどれも絶対的なファーストチョイスになりきれていないことに悔しい思いがあるだろう。だからこそ必要なのはゴールだったからだ。

また、ゴール能力は久保の最も改善すべき点であることも事実だ。シュート能力とゴール能力は同じようで別物である。シュート能力はトレーニングで磨けるが、ゴール能力は実践でしか磨かれない。この試合での一対一のシュートシーンのような場面を増やしていくことで積み上げられていくものだ(サッカーの世界では、シュートが上手くなくてもゴールを多く決めるタイプの選手はわりといる。日本人選手で言えば中山や岡崎もその部類だろう。そうした選手は試合でのシュートの積み重ねでゴール能力を磨いてきた)。

もともとシュートは上手い選手である。しかし世界最高リーグでそれをゴールに結びつける力には改善の余地がある。特にマドリー復帰さらには頂点を目指すには。本人も自覚しているからこそ、ナイーブになっている側面もあるかもしれないがこれは繰り返していくしかない。

ここからもう一段序列を上げ活躍のサイクルに入るには、引き続き左サイドをモノにすることもそうだが、ゴール能力を向上させることもますます重要になってくるだろう。そして、それがかなったとき、さらなる大きなステップを刻むシーズンになることは間違いない。

この試合では外したが、サッカーと人生にたらればはない。次に期待するだけである。

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