久保建英マッチレポート セビージャVSビジャレアル(2020-2021ラ・リーガ第16節)
- 2020.12.30
- サッカー

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試合結果
2-0 セビージャ勝利
試合トピックス
8分 セビージャGOAL>>ハンドで得たPKをオカンポスがゴール
52分 セビージャGOAL>>ゴールキックからカウンターとなり、抜け出したエネスリがゴール
73分 ビジャレアル、ペナルティエリア内でチュクウェゼがシュート。キーパーがセーブ
久保・ビジャレアル詳報
ビジャレアルにとっては、来季のチャンピオンズリーグ出場権を争うライバルとの対戦となった。
試合結果は第3節バルサ戦以来の敗戦となった。
対戦相手のセビージャは今季チャンピオンズリーグという欧州最高の舞台で戦っているだけあって、一つ一つのプレーのレベルが高く、集中力も高かった。
ビジャレアルの敗戦は順当な結果だろう。
ビジャレアルはこのレベルの対戦相手になるとクオリティを見せられるのがモレノだけになってしまうことが露見した。
ELでも対戦相手のレベルが上がっていくことを考えると、すべてのコンペティションにおいて高い位置でのフィニッシュを目指すには選手のパフォーマンス、チーム戦術とももう一段階上積みが欲しいところだ。
怪我で離れているパコ・アルカセルが戻ってくれば一つの解決策にはなるだろうが。
さて、久保であるが今節も出番なしで終わった。
厳しい状況は続く。
限られたプレータイムの中でもゴールという結果を出さないことには攻撃の選手としてこの水準の競争環境は勝ち抜けないということだろう。
監督からしてみればここまで一定のチャンスを与えて結果を出せなかった選手という位置づけのはずで、この評価を変えるにはまた1から信頼を積み上げていくしかない。
つまり、トレーニングであろうと短い出場時間であろうと、ゴールという結果を出すことを目的の最上位に置き精力的に集中してプレーするしかない。
それは、どこであっても変わらないたった一つの普遍の真実だろう。
だが、久保にはこのビジャレアルでの競争をクリアして欲しいのが本音だ。
このレベルの壁を超えられた日本人選手はかつて一人もいないからだ。
中田も競争相手がトッティだったとは言えローマ時代は出場時間を減らしているし、香川のユナイテッド時代も、清武のセビージャ時代もこの壁を超えられなかった。南野は現在進行形ではあるがリバプールで苦しんでいる状況だ。
つまり世界トップリーグで上位を争うチームでの活躍は日本人選手にとって一つの大きな壁となっている。
この壁を超えられて初めてワールドクラスに堂々と名を連ねることができ、チャンピオンズリーグで常時上位を狙うようなチームでのプレーが継続的に可能になるということだろう。
奥寺康彦や三浦知良が世界の扉を開け、その扉を中田英寿が大きく広げた。中村俊輔や小野伸二が大きく開き続け、香川や本田、岡崎など多くの日本人がその扉を通ってきた。そして、その奥にあるもう一つの扉に中田、香川、清武、南野、久保が辿り着いたものの、まだ誰も開けることができていない。
2021年、その扉を久保が開けることを期待してやまない。
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