男子サッカー(東京五輪)の大会概要や注目ポイントなどをわかりやすく紹介する

男子サッカー(東京五輪)の大会概要や注目ポイントなどをわかりやすく紹介する

1年の延期を経て、いよいよ開幕が近づいてきた東京オリンピックですが、ここではその中でも最注目競技の一つである男子サッカーについて、大会の概要や見どころ、注目ポイントをわかりやすく紹介したいと思います。

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大会形式

・出場国数は開催国と各大陸の予選を勝ち抜いた16か国。

・ワールドカップやその他の国際大会と同じく、予選リーグ+決勝トーナメントの形式で優勝チームを決める。具体的には、出場16か国が4か国ずつのグループに入り、リーグ形式で戦う。各グループで勝ち点(勝利数等)の多い上位2か国が決勝トーナメントに進み、準々決勝、準決勝、決勝を戦う。

・五輪は金メダル・銀メダルの他に銅メダルも争うが、銅メダルは準決勝で敗れたチーム同士のいわゆる3位決定戦で決定される。

レギュレーション

・出場できる選手は24歳以下のいわゆるアンダーカテゴリーの選手のみ。ただし、各チーム24歳超(オーバーエイジ)の選手の出場が3人まで認められている。

・選手の水分補給はレフェリーの決める給水タイム(試合中2回)で全員一斉に行われる(コロナ対策により自分専用のパックしか使えないため)。

・交代枠は5人までOK。(通常時は3人)

・VAR(ビデオアシスタントレフェリー)採用。これにより、各ジャッジ、レフェリングにはビデオ判定が導入される。

・無観客による開催。

出場国と組合せ

■グループA

日本
南アフリカ
メキシコ
フランス

■グループB

ニュージーランド
韓国
ホンジュラス
ルーマニア

■グループC

エジプト
スペイン
アルゼンチン
オーストラリア

■グループD

ブラジル
ドイツ
コートジボワール
サウジアラビア

試合日程

開会式に先駆け7月21日に開幕戦があり、8月7日に決勝が行われる。

試合間隔は一般的なコンペティションより短く、各チームとも中2日程度のペースで試合が行われる。

◎日本代表の試合日程の詳細はこちら↓

◎大会全体の試合日程の詳細はこちら↓

見どころ・注目ポイント

開催国日本がメキシコ大会以来のメダルに手が届くか

日本がメダルを獲得したことがあるのは過去1回のみとなっている。

今から半世紀以上前になる1968年に開催されたメキシコ五輪での銅メダルだ。

未だ日本最高のストライカーと言われている釜本邦茂が7得点を記録し、大会得点王となったことでも知られる大会である。

今回自国開催でこの記録を超えられるかが日本国民にとって最大の注目ポイントだ。

無観客で歓声の後押しがないことから、残念ながらホームアドバンテージはなくなってしまったが、国内プロリーグができて四半世紀が経ち、海外でプレーする選手も増えてきた今の状況はメキシコ五輪のとき以上に期待感を抱かせる状況であることは間違いない。

金メダルを目指すと公言している選手もいるが、国民が見据える目標は、過去最高記録である銅メダルを超えることだろう。つまり決勝進出である。

かなり高い目標であることは間違いないが、五輪のすべての競技で人々が一通り期待するメダル獲得という高みを目標とするのは自然なことでもある。そして男子サッカーには過去の実績というわかりやすい目標もある。決勝進出を目標とすることに違和感を覚える人は少ないはずだ。

金メダル争い(注目チーム)

日本の躍進が日本人にとっては最大の注目ポイントであることに誰も異論はないだろうが、純粋に優勝争いが興味深いことも確かだろう。

今回はコロナ禍の事情などもあり、各出場国の選手層は正直過去の大会と見比べても劣る。だが、それでもオーバーエイジを含めネームバリューや実績のある選手、世界的に知られている実力のある選手、そしてそうした選手を抱える国際大会に強いサッカー大国は変わらず出場している。

陣容やチーム力を見る限り、金メダルの最有力候補はスペインと言っていいだろう。久保と同じく世界最高リーグでプレーする選手、いわゆる世界4大リーグでプレーする選手が揃っており、披露するサッカーもパス回しやボールキープを主体に、かなりレベルが高い。サッカーを普段あまり見ない人にもぜひ見て欲しいチームだ。

そして、2番目の優勝候補はブラジルだ。陣容はスペインに劣り、今大会はビッグネームも少ないが、一人ひとりの基礎能力と実力はずば抜けている。世界で最も多くのサッカー選手を輩出している国である。ブラジルはいつだって国際大会では優勝候補である。

この両国に続くのが、フランス、アルゼンチン、ドイツ、そしてホームの日本ということになるだろう。この4か国は今大会に関しては選手の陣容やチームの完成度から見てもかなり近いレベルにいると見ることができるからだ。

選手個々のプレークオリティを見れば日本はこの中ではやや劣るものの、欧州の中堅レベルのチームでプレーする若手選手が主体である点は似通っており、チームの完成度やまとまり具合は日本のほうが上である(特に欧州の各チームは本番直前でかき集めた急造メンバーのため)。つまり、今大会における日本は未だかつてないほど、これらの強国に実力が肉薄していると見ることができるのである。

とはいえ、成長途上の選手で構成されているアンダーカテゴリーの大会であるため、ワールドカップなどよりは全チームに優勝のチャンスがあることも事実だ。大会中に生まれた勢いやチームの成長、チームの不調が大きな鍵を握るだろう。

そうした視点も踏まえるとさらに金メダル争いは見どころだ。

MVP争い(注目選手)

大会のMVP争いも注目だ。

特に、華やかなプレーとゴールというサッカーにおける最大の興奮をもたらすことを両立できる攻撃の選手がMVPには相応しい。ということで攻撃におけるスペシャルな能力を持つ選手をピックアップしたい。

最有力候補選手は、既にトップレベルのゲームで実力を証明している、二大ビッグクラブ・A代表でもプレー経験豊富な、アセンシオ(スペイン/レアル・マドリード)とペドリ(スペイン/バルセロナ)になるだろう。

これに次ぐのが、マルティネッリ(ブラジル/アーセナル)、アルマダ(アルゼンチン/ベレス)、久保建英(日本/レアル・マドリード)、ヘイニエル(ブラジル/レアル・マドリード)、オヤルサバル(スペイン/レアル・ソシエダ)、ダニ・オルモ(スペイン/ライプツィヒ)といったところだろう。

中でも注目は久保とアルマダだ。今大会出場している選手の中で最もファンタジーを有している選手たちだからだ。プレーリズムとプレーアイデア、ボールタッチ、視野の持ち方、は誰にも真似できない独特なものを有しており世界的にもスペシャルな攻撃的MFである。

そして、久保は様々な意味で今大会最大の注目選手でもある。

開催国日本と世界一のクラブであるレアル・マドリードに所属する左利きのファンタジスタ系統の選手であることに加え、彼のプレーが開催国日本の結果に直結するからだ。

レアル・マドリードも日本国民も今大会での彼の飛躍を願っている。そして世界中がそうしたことを理解したうえでの視線を彼には送る。

久保のMVPは日本の金メダルとイコールになるだろう。

そうした中どれだけのプレーを見せ、どれだけの驚きと感嘆と感動を世界中にもたらすことができるのだろうか。

彼のプレー、そのすべてがあらゆる意味で今大会最大の注目ポイントだ。