[久保MR]バルセロナVSレアル・ソシエダ(2022-2023国王杯準々決勝)

[久保MR]バルセロナVSレアル・ソシエダ(2022-2023国王杯準々決勝)

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バルセロナVSレアル・ソシエダの試合結果

1-0 バルセロナ勝利

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バルセロナVSレアル・ソシエダの主な試合経過

29分 【ソシエダ】マリンのパスをペナルティエリア内で受けた久保が左足で強烈なシュート。クロスバー直撃

31分 【バルセロナ】ペドリが右足のミドルシュート。キーパーがセーブ

40分 メンデスのブスケッツへのファールがVARの結果レッドカードになる

51分 【バルセロナGOAL】右サイドをスピードで破ったデンベレがそのままニアサイドにシュート

58分 【ソシエダ】フリーキックから久保がファーサイドにクロス。そのリフレクションを拾った久保がペナルティエリア内に侵入し、左足で絶妙なグラウンダーのクロスをセルロートに送るが、セルロートがこれをゴール上に外す

67分 【バルセロナ】右サイドを破ったデンベレのクロスにガビが左足で合わせるもクロスバー直撃

77分 久保OUT、ナバーロIN

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バルセロナVSレアル・ソシエダにおける久保のマッチレポート

久保がまたしても輝きを放った。

久保のカンプ・ノウでのゲームとしては恐らくベストゲームと言っていいだろう。

得点やアシストという結果はつかなかったがソシエダのベストプレーヤーだった。

やや太ももに張りがあるということで直前のリーグ戦は監督と相談の上欠場し、このビッグゲームに備えたが、その期待に応える出来だった。

シルバの不在に加えカンプ・ノウのバルセロナということもあり、ソシエダは試合開始から主導権をバルセロナに握られるが、シルバのポジションであるトップ下で出場した久保(これまで久保が務めていたFWのポジションにはオヤルサバルが入った)は、そのポジションに相応しく様々な局面・スペースに精力的に顔を出した。

そして、その中でクオリティとエネルギーを見せた。

ドリブル、パス、シュート、フリーキックと。

29分のクロスバー直撃のシュートはハイライトだが、それ以外にもドリブルでカウンターを創出したシーン、超高精度クロスをセルロートに供給したシーン、直接フリーキックのシーンはバルセロナに冷や汗をかかせた。

バルセロナはこの試合では久保に最大限の警戒を払っていた。

これまで久保がカンプ・ノウで出場したゲームは格上対格下の構図であったためある程度ボールを持たせてもらえたが、この日はそうではなかった。

前日会見でバルセロナの監督シャビは久保のことを「タケは他とは一線を画す選手。類まれな左足を持ち1対1に強く守備もパワフルで違いを生み出す選手」と評し、「カンテラ時代から個人的に好きな選手でずっと追っている」ことも明かしている。

その高い評価を表すかのようにバルセロナは久保がボールを持つ瞬間に終始激しくコンタクトしにいっている。カンプ・ノウの観衆もソシエダの選手の中で最も多くのブーイングを送っている(カンテラ出身でありながらレアル・マドリーに移籍したことに対する大きなブーイングは過去の試合でも見られたが、この日に関してはソシエダで最も警戒すべき選手としてもブーイングしていたような印象だ)。

そうした中でも久保は瞬時に次のプレーに繋がるボールの置きどころ・運びどころを選択し、スピーディーに動き、常にバルセロナに対し緊張感を持たせるプレーをしていた。そうまるでバルセロナの選手のように。

試合は残念ながらシルバの不在とメンデスの退場が大きく影響しソシエダの敗戦という結果となった。

しかしこの日久保が放った輝きはチームのエースとしての風格を感じさせるものだった。メンデスが退場となった後はフリーキックも任された。

これまで一久保ファンである筆者の夢に過ぎなかった「シャビが久保を欲し、久保がバルセロナのユニフォームを着てカンプ・ノウのピッチに立つ」というシーンが現実味を帯びてきたように感じてならない。(58分の超高精度クロスにラ・マシア、カンテラ時代からの盟友ファティが合わせゴールを決めるなんてシーンを想像するだけで正直たまらない(笑)。)

そんなゲームでもあった。

久保に感じるサッカーの夢とロマン。それは唯一無二である。