退職しようと決めたら。退職に際して知っておくべきことを紹介します!

退職しようと決めたら。退職に際して知っておくべきことを紹介します!

解雇(会社都合)ではなく、退職(自己都合)を決めるときは個人の意思なので、退職しようと意思を固めてからも一人で悶々とする人は多いと思います。

そうした退職しようと決めた後、悶々としている方々に会社等から円満に退職するときに必要な段取りや手続きについて紹介したいと思います。(ここでは正社員など直接雇用の場合を紹介します)

お役立てください!

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退職しようと決めたら、いつ、誰に、どこで、どのように、伝えるべきか

「いつ」伝えるか

最終的に適用される法律では、退職日の2週間前まで、となっていますが、多くの場合会社規則にルールがありますので、それを確認しましょう。

イントラネットや会社管理の内部フォルダ内にデータで管理している場合や紙ファイルで各部署あるいは各拠点ごとに管理している場合が大半だと思いますので、確認しましょう。

1か月前など2週間前より長い期間が必要となるケースが大半だと思いますので、注意しましょう。

「誰に」伝えるか

直属の上司に伝えることが原則です。

肩書、評価者、業務実態における指示監督者がバラバラでイレギュラーな状況に置かれてる人もいるかと思いますが、あくまで会社の人事考課上の役職で直属の上長にあたる人に言うのが原則です。

個人的にお世話になった人に話したいとか直属の上司とうまく話せないなどの状況にある人もいると思いますが、ここは大人の対応として筋を通すことを頑張って優先しましょう。

そこでのリアクション次第で次に人事に直接言うとかもう一つ上の上司に言うとか考えればいいのです。いずれにせよ第一声を上げる先は直属の上司にしましょう。

これにより、マナーを疑われず、円満退社に進んでいく第一歩になります。

「どこで」伝えるか

絶対的なルールはなく、ケースバイケースではありますが、会社での処遇に関するオフィシャルな意思表示ですので、飲食店などではなく、社内の会議室や面談室といった場が適切だと思います。

また、その場合は、周りに声が聞こえない場所であることが望ましいです。どんな大企業だろうと会社組織にとって人一人の出入りは大きな出来事です。役職や業務内容に関わらず、業務への影響、雰囲気への影響、後任の検討、人事異動などを総合的に考慮・検討したうえで公表という流れになるのが一般的ですのでそれまでは知られたくないという会社の心理に対する配慮を見せておきましょう。(退職日について相談されるケースもあると思いますので)

「どのように」伝えるか

「退職願い」を持参してもいいですが、書類をいきなり提出すると物々しくなり相手の態度も硬化すると思います。

ですので、まずは口頭で伝えるのが基本です。そして、伝えるメッセージは「退職します」で本来十分なものです。

退職の権利は法律で国民に保障されているものなので、この進路決定については誰も止めることはできません。

ですが、在職期間や業務上関わった人の数に関係なく、そこで仕事をした以上何かしら自身に対して労力や気持ちを割いている人は間接的にでもいるものです。

逆の立場(退職を告げられるほうの立場)になって考えたうえで言葉を発しましょう。

多くの場合、退職の理由を添えて伝えることになると思います。なお、退職の理由は多少嘘でも相手が納得するような伝え方をするのがマナーだと思います。

退職は個人に保障されている権利なので、いずれにせよ会社は止めることができません。であればこそ、それを踏まえ、感情的にではなく相手(会社)が納得できる(せざるを得ない)ように論理的かつ簡潔に伝えましょう。

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退職手続き

①内部決裁処理

退職の意思表示をしたら、恐らく多くの流れとしては、上長から、その上長、人事、経営陣と話がいき、退職に関する内部決裁処理がなされると思います。(このプロセスの中で退職日についての相談や個別面談が別に設定されるケースもあると思いますが、その場合はそうした段取りを踏んだうえで決裁処理がなされるでしょう)

②退職届提出

内部決裁処理が済んだところで、会社指定の書類提出が求められるはずです。

ここで、いわゆる「退職届」の提出が求められます。

様式が指定されている場合と様式自由の場合があると思いますが、様式自由の場合の注意点としては、「届」と「願い」の違いについてです。「届」は会社の許可が必要なく退職の旨を一方的に伝えるものですが、「願い」は退職について会社の許可を求めるものです。この時点では、許可は得ていますので「届」を提出しましょう。

様式自由の場合の退職届の書き方・・・A4orB5サイズの紙/縦書き/ワープロ可(自書が必要か不安なら人事に確認しましょう)/社長名に宛てて、「このたび、一身上の都合により、〇年〇月〇日をもって退職いたします。」(西暦か和暦かは会社の慣習に従いましょう)の一文に、届の提出日、署名捺印(要部署名)を記載

③正式決裁

退職届が人事に受理されたところで正式決裁がなされることになります。多くの場合はここで社内公表に差し支えがなくなるでしょう。

また親切な会社であれば、ここで退職に際しての各種事務手続きや各種公的処理に関しての説明が人事からあります。

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退職時に必要な5つの書類とそれに関する事務手続き

①年金手帳

入社時に年金手帳を預けている場合は、返却されますので、万一返却されない場合は、会社に伝えましょう。退職後の年金の切り替え手続きや個人の年金管理に必要な基礎年金番号を証明する手帳になりますので、必ず返却してもらいましょう。

特段の事務手続きは不要でただ返してくれるのが一般的です。

退職日までに返してくれることが多いでしょう。

②雇用保険被保険者証

雇用保険に加入している証明書です。転職に際しての加入継続や失業保険の給付を受ける際に必要になりますので、これも必ずもらいましょう。

特段の事務手続きは不要で紙でくれるのが一般的です。

退職日までに発行してくれることが多いでしょう。

③源泉徴収票

転職した場合は所得税の年末調整に必要となり、転職しなかった場合も確定申告を行う際に必要になるものです。

確定申告の際は書類自体の提出は不要ですが、収入金額を申告する必要があり、その際に利用することになりますので忘れずにもらいましょう。

なお、給与や退職金の最終振り込み後に発行されることになりますので、退職してから1か月以上たってからの入手となる場合もあります。

これは会社に発行義務がありますので特段の事務手続きは不要です。

④健康保険被保険者資格喪失証明書

退職後転職先が決まってないか転職するまでタイムラグがある場合、その期間は国民健康保険に加入する必要があります。その際にいつ健康保険の資格を喪失したかを証明する本証明書が役所の窓口で求められますので、必要な場合は入手しておきましょう。

多くの場合、発行してもらうには会社の指定する事務手続きが必要になりますので、必要な場合は確認して手続きを行いましょう。なお、その際に使用している健康保険証を返却する必要があります。

⑤離職票

ハローワークで失業保険の給付を受ける際に提出が必要になるものですので、すぐに転職しない人はもらっておきましょう。

これは、会社経由でハローワークから発行されるものですので、必要な場合は会社の指定する手続きに従いましょう。

なお、手続きに時間がかかりますので、退職後10日程度での発行になることが多いと思います。

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その他

①貸与品などの会社への返却(健康保険証、社員証、名刺など)

健康保険証についてですが、健康保険被保険者資格喪失証明書を発行してもらう場合はその際に返却を求められるため忘れないと思いますが、そうでない場合も返却する必要がありますので忘れないようにしましょう。

返却タイミングは有効期限(退職日)翌日に郵送による場合が多いと思いますが、会社によってはそれより前に返却をさせ、有効期限中はコピーで対応するよう指示してくるケースもありますので従いましょう。

それ以外には、社員証、徽章、名刺、その他業務に利用するために貸与された制服などが返却物としてあると思います。親切な会社は返却物リストをくれると思いますので忘れないようにしましょう。

これらは可能な限り最終出社日に返却するのが一般的なマナーかと思います。

②通勤定期券の解約

定期代は前払いで振り込まれますので、退職日以降の定期代の未使用分は最終給与から控除する処理を行う会社も多いと思います。

解約しないと損する場合が多いと思いますので確認を忘れないようにしましょう。

③PC関連の処理

デスクトップのデータの処理(ネットワークへのデータの格納や不要な個人データの削除など)、メールの削除処理などです。

アカウントそのものの削除やPC機器そのものの処理は社内の情報処理部門が対応してくれると思いますが、削除申請など社内手続きが必要な場合も多いと思いますので確認して行いましょう。

④引継ぎ

引継ぎは退職が正式決裁されたところで、まずは直属の上長に相談しましょう。そこで誰とどのようにいつまでに引継ぎを進めるかの合意を取りましょう。

また、そのときにあわせて有給休暇消化の方針についても相談しておくといいでしょう。残りの在職期間についてスマートな雰囲気が醸成されると思います。

なお、これをうまく進めるには、引継ぎについて、業務内容・引継ぎスケジュール、引継ぎ者について自分なりに紙に整理してから上長と打合せするのがお薦めです。

引継ぎは会社における最後にして最重要な仕事という気持ちで取り組みましょう。立つ鳥跡を濁さず、終わりよければすべて良しという言葉もあります。

自身の社会人としてのプライドと価値を汚さないようにすることはその後の運気を引き寄せるためにもきっと大事なことです。

⑤挨拶

社内公表後であればどういうかたちであれ問題ありません。

送別会を開いてくれたり、朝礼等でわざわざ挨拶の時間をくれたり、ひっそりとその日を迎えたり、嫌みな雰囲気を漂わせてきたり、と状況により様々でしょう。

ですが、険悪であったとしても、少なくとも所属部署の上長と同僚、そして、人事担当者には挨拶しておきましょう。

特に人事担当者は退職日以降も各種手続きで連絡を取り合う可能性がありますので、挨拶しておいて損はありません。

なお、お菓子を配ったりというのはその会社の文化と自身の置かれた状況次第です。自身の判断に従ってなんら問題ありません。

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