コードギアスとは(あらすじ、見どころ、魅力などをわかりやすく紹介する)

コードギアスとは(あらすじ、見どころ、魅力などをわかりやすく紹介する)

日本アニメ史に残る最高傑作の一つと言っても過言ではない「コードギアス 反逆のルルーシュ」。

2006年の第1期テレビシリーズ放送(全25話)に始まり、2008年には第2期テレビシリーズが放送されました(全25話。「コードギアス 反逆のルルーシュR2」)。

その後も様々なメディアでの作品の展開がなされ、2017年から2018年にかけてはテレビシリーズの総集編ながらも劇場版3部作が公開され、その後2019年には完全新作の劇場版(コードギアス 復活のルルーシュ)も公開されました。

ここでは、そんなコードギアスという作品の中でもいわゆる原作にあたるテレビアニメ「コードギアス 反逆のルルーシュ」を中心にその魅力や見どころなどを紹介したいと思います。

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コードギアスのあらすじ

ブリタニア帝国の皇帝シャルル・ジ・ブリタニアの息子として生まれた少年ルルーシュとその妹で目と足が不自由なナナリーは、幼少期に母を何者かに殺され、立場を追われ日本に送り込まれる。

その7年後、高校生となっていたルルーシュはテロ(日本はブリタニアの植民地となっており日本人レジスタンスによるブリタニアへのテロが頻発していた)に巻き込まれ、その混乱の最中、C.C.という少女と出会い超常の能力である「ギアス」を授けられる。

ルルーシュのギアスは人の目を見るだけでその相手に一度だけ絶対遵守の命令を下せる能力であった。

そして、ルルーシュはその能力を使い、自分の望みである妹ナナリーが平和に暮らせる世界をつくるため、「ゼロ」と名乗り仮面を被り、ブリタニアの打倒に向けて動き出す。

まずは日本人レジスタンスを中心とした「黒の騎士団」を結成し、日本の植民地からの解放を目指すが、その過程でナナリーが誘拐され、ブリタニア軍人であり同い年の親友でもあるスザクの妨害により頓挫する。スザクに捕らえられブリタニア皇帝シャルルの前に引きずりだされたルルーシュは、シャルルのギアスによりナナリーやギアス、ゼロのことをすべて忘れさせられる。

その後、ゼロであることを忘れ一介の学生として日本で過ごしていたルルーシュだったが離れ離れになっていたC.C.との再会により記憶を取り戻す。

再びブリタニアの打倒のためにルルーシュはゼロとなり、動き出す。中華連邦との協力関係を礎に、ブリタニアに比する連合国家「超合衆国」をつくりあげる。

だが、黒の騎士団にギアスのことがばれ裏切り者となる。それでも止まらないルルーシュは遂にシャルルと対峙し打倒する。

そして新皇帝としてブリタニア帝国を掌握し、ナナリーが平和に暮らす世界をつくるため、自身に世界中のすべての人間の怒りを集め、そして死ぬことで、世界中が交渉という一つのテーブルにつくための「ゼロ・レクイエム」を実行に移す。

最後は、新たなゼロとなったスザクがルルーシュを殺し、ルルーシュはナナリーの目の前で命を散らす。ルルーシュはすべての死に対する責任を取り、「ゼロ・レクイエム」を成し遂げる。

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コードギアスの魅力・見どころ

頭の良い主人公

いわゆるロボットアニメに分類されるコードギアスだが、主人公ルルーシュはロボットのパイロットとして優秀な力を発揮するロボットアニメ的な主人公ではない。体力勝負は苦手だが、天才的な頭の良さを見せる主人公だ。

常に人の何倍も先を予測し、それに対し先回りして手を打ち、ことごとく物事を成功に導いている。そして、その頭の良さで一介の学生という立場から世界の破壊と創造を成し遂げている。

頭の良さだけでなく誰よりも高く広い視点の行動目的から逆算して戦略・戦術を構築する能力、そしてそれを実現するためのギアスという超常の能力、次々に起こる世界の出来事や多くの人の心に基づくイレギュラーな行動に対しても学び修正していく能力、どれをとっても非常に魅力的な主人公だ。

操縦の上手いロボットのパイロット主人公よりかっこよさや憧れを覚える視聴者も多かったはずで、それがコードギアスの大きな魅力となっている。

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兄妹愛

実は、コードギアスの根底に流れているテーマは、世界のありようや秩序、体制の在り方などではない。兄と妹のこれ以上ない純粋な兄妹愛である。

ルルーシュは親に日本に捨てられたときから常に妹ナナリーとともに必死に生きてきた。ナナリーは目と足が不自由な存在であるが、ルルーシュはこの世でたった一人の妹であるそんなナナリーに無償で大きく深い愛を注いでいる。様々な生活の世話もしてきたはずだ。

そしてその愛を受け取るナナリーも大きな感謝とともにルルーシュへの愛を一番大事なものとして考えている。

二人が互いへ向ける思いやりや慈しみ、優しさ、そしてそれが世界で唯一純粋に必要で不純物のない美しい真理であるというのがコードギアスという物語におけるテーマであろう。

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それぞれの役割を担うヒロインたち

コードギアスの主人公ルルーシュにとってのメインヒロインは実はその立場により、4人いると捉えることができる。

C.C.、カレン、シャーリー、そしてナナリーである。

ルルーシュは、4つの側面を持つ存在として作中では描かれている。出自を隠し一介の高校生の立場である”ルルーシュ・ランペルージ”としてのルルーシュ、黒の騎士団を率いる”ゼロ”としてのルルーシュ、ブリタニア皇帝の息子である”ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア”としてのルルーシュ、そしてナナリーの兄としてのルルーシュ、である。

それぞれの立場にヒロインがいるという構成になっており、物語に重厚さを与えている。

ルルーシュ・ランペルージとしてのルルーシュのヒロインには同じ学園の同級生シャーリー、ゼロとしてのルルーシュのヒロインには同じ学園の同級生でありながら黒の騎士団の部下でもあるカレン、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアのヒロインにはギアス能力を授けたルルーシュの真実を知るC.C.、ただの兄としてのルルーシュのヒロインにはたった一人の実妹のナナリーといった具合である。

全員が全員ルルーシュの行動や成長を促す存在となっており、そういう意味ではヒロインの役割を分担して果たしていると言えるだろう。

シャーリーはルルーシュに高校生としての安らぎや優しさ、許しを与える存在であるとともにその悲劇の死により彼に後戻りのできない行動を決意させる存在となっており、カレンはルルーシュの望みを彼女自身の強い意思で助ける存在となっている。C.C.はルルーシュのすべての側面を知り盾となり常に寄り添う存在となっている。ナナリーに至っては上述の通り物語の根幹にいる存在である。

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ラスボスのシャルル

コードギアスにおけるラスボスはブリタニア皇帝でありルルーシュの実父であるシャルル・ジ・ブリタニアだ。

ルルーシュとシャルルは、R2第22話で遂に対峙しその思いや考えをぶつけあっているが、このシーンでの二人の一連の言葉の応酬は、ラストバトルであることを実感させるものとなっている。

ちなみにルルーシュの異母兄にして第2皇子であるシュナイゼルがその頭の良さなどからラスボスと考えている人もいるかもしれないが、そうではないことは明白だ。

演出面でもそうだが、考え方や行動目的、互いにそれを果たすためのギアス能力を持っていること、そして唯一無二の親子という関係、どれをとってもルルーシュが明確に対峙すべき存在はシャルルとなっている。

R2第23話以降は、ラスボス戦勝利後の「ゼロ・レクイエム」というエピローグと考えるほうが適切であろう。

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真ラスボスのナナリー

一方で、ルルーシュにとって真のラスボスはナナリーという見方も可能だ。

ゼロ・レクイエムにおいてはじめて互いに敵対する関係に立っているように見えるが、実は目的は二人とも同じところにある。互いに相手に罪を重ねさせず、人々の怒りを自分一人に集め世界への責任を取る、というものだ。

ナナリーはルルーシュと離れ離れになって以降、常に誰かにいいように操られているように見えるがそれはミスリードである。

実は常にルルーシュと同じように先を考え、その大きな目的から逆算して今自分にできる最善の行動を選択している。ルルーシュのために。そしてシュナイゼルと違いそこには強い心とそれに基づく信念が込められている。

目と足が不自由であることから、他人の雰囲気に敏感な知覚が備わっていることも最善の行動を選択する手助けになっていることは間違いないが、それ以上に実はルルーシュと同じくらい頭が良いと思われる。

そんなナナリーは奇しくも目が見えないことでルルーシュがギアスを使えない唯一の身近な存在であったが最後は遂にその目を見開き、ルルーシュと対峙する。ナナリーの意思を曲げることなどあり得ないルルーシュだったが互いに同じ目的のために行動していること、自分と同じような行動理念と行動ルートを考えていたと知り、安心して愛と尊敬を以てギアスを使っている。

コードギアスがこの二人の物語である以上、ルルーシュにとっての真のラスボスはナナリーという見方もまた十分可能だ。

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カレンとスザクの戦い

カレンとスザクは、ルルーシュの代わりにロボットアニメとしてのコードギアスの主人公的役割を担っている。

互いに黒の騎士団、ブリタニア軍における”ナイトメア”と呼称されるロボットのエースパイロットで、赤と白の機体に乗り、戦場で幾度も対峙する。天才的な操縦技術と傑出した運動能力、そして最新鋭機での戦いはロボットアニメとしてのコードギアスを大いに盛り上げるものだ。

男パイロットと女パイロットである点、ブリタニアという体制側と黒の騎士団という反体制側にいるという点もわかりやすい相対をなしているが、なんといってもその信念も相対している点が面白い。

スザクは「間違ったやり方に意味はない」「世界を良くするめに体制の内部から変えていく」という信念のもと”自分の死を厭わない”覚悟を持って戦っているが、カレンは「間違っても成し遂げることに意味がある」「世界を良くするためには間違っている体制と戦うしかない」という信念に基づいて”より良い世界で生きていくこと”を望んで戦っている。

二人は最後まで共闘することはなかった。それが二人の強さでもあったのだから当然だ。最後の戦いではカレンが紙一重で勝利しているが、彼女の信念がスザクの信念に打ち勝ったということだろう。

ちなみに、カレンは心も身体も相当強い。

心という意味では徹頭徹尾(迷うことはあるが)誰にもへりくだることなく何にも屈していない。黒と白が象徴的に用いられ、オセロのようなキャラの立ち位置の変化やそれに基づく展開で物語が動いていくコードギアスだが、彼女は常に赤色であり続けたのもその証だ。白にも黒にもならず常に彼女自身であり続けたということだろう。

身体という意味では、日本ロボットアニメにおける女パイロット史上、恐らくガンダムシリーズのハマーンとトップを争うほどのパイロットとしての技量だと思われる。これほど作中で圧倒的な技量を見せた女パイロットはハマーンくらいしか見当たらないからだ。

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シャルルとシュナイゼルとルルーシュの信念

コードギアスを語る上で欠かせないのはルルーシュ、シャルル、シュナイゼルの3人の持つ信念や目的意識の違いだ。

シャルルの真の目的はギアスの能力を使い、集合無意識であるCの世界に世界中の人間の意識を統合させることであった。これは嘘や裏切りのない過去の優しい思い出に人々が生きることを望んでいることとも言い換えられるだろう。

シュナイゼルは絶対的な大量殺りく兵器の存在によりシステムで世界を支配することを望んでいた。これにより今の世界が固定され一切の争いがなくなると考えていたからだ。

ルルーシュは未来を望んでいた。不確かでも幸せを求め続ける人のありようが世界を良い方向に進ませると信じていたからだ。

シャルルやシュナイゼルをルルーシュが破ったことの意味はルルーシュの信念や目的こそが世界にとって必要なことであるというコードギアスの作品としての結論であると言うことだろう。

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オセロのような展開

コードギアスの魅力を語る上で欠かせないのはめまぐるしく変わるキャラの立ち位置や役割とそれに基づくクルクルと変わる展開だ。

ルルーシュのギアスにより突如行動が変容するキャラが多く出てくる。ルルーシュの味方を果たしたり逆の役割を果たしたりがギアスの力によりめまぐるしく変わっていく。

黒と黒に挟まれば白も黒になるというのはオセロのルールだが、このルールのような展開が多く出てくる(作中ではこうした要素を強調するためチェスを象徴的に用いている)。視聴者をはどんどん物語にのめりこんでいくことになる。

また、立場が変わったキャラはコスチュームなどビジュアル面でわかりやすく示されるのも面白い。ブリタニア側の制服などの衣装は総じて白系統だが、黒の騎士団側の制服などの衣装は黒系統であり、この変化で立ち位置の変化が明確になるのである。

例えば、ルルーシュは最初から学園の制服、ゼロの制服とも自身を黒として演出しているが、シャルルに勝利しゼロ・レクイエムを実行する段階では白の皇帝衣装に自ら身をやつしている。

スザクは常に白だが、ゼロ・レクイエム時にはグレー系の色彩が入り最後はゼロとして黒に身を包んでいる。

C.C.は白装束のシーン、白のパイロットスーツや白の部屋着のシーンと黒の騎士団の制服を着ているシーンが出てくる。これはルルーシュとC.C.自身の心理状況などに則したシーンであることを演出していることによるものだと思われる。

それ以外の黒の騎士団サイドのキャラはブリタニアに捕らえらたときは白の囚人服姿になるがそれ以外のときは常に黒系統の衣装である。

カレン、ナナリー、シャーリー、ニーナ、ミレイ、は黒にも白にもなっていない(カレンはブリタニアに捕らえられたときのみ白の囚人服姿になっているが)。これは常に自分の意思のみで行動しているキャラであるということだろう。作中における普遍の立ち位置を築いていると言い換えてもいいかもしれない。

他にも多くのキャラが登場しコスチュームの色の変化があるが、こうした視点で作品を見るのもまた面白い。

ちなみにルルーシュの異母妹であるユフィはルルーシュのギアスが暴走し、それにより死ぬシーンで白のドレスが鮮血で赤く染まっている。

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わかりやすい世界観

コードギアスでは、徹頭徹尾練りに練られた、行き届いた世界観がわかりやすく構築されている。

アメリカがモデルのブリタニアと中国がモデルの中華連邦がコードギアス世界の大きな部分を担い、EUと日本もそのままの名称で登場する。

世界情勢も現実の世界をイメージさせるような設定がなされている。弱体化しているEU、中国・アメリカに干渉を受け続ける日本、アメリカと中国の敵対化とそれに影響を受けるインド、などである。

なお、世界情勢は現実のイメージに近いが、そのあり方については中世的だ。

ブリタニアは貴族国家(階級国家)という設定であり、貴族出身の王族が治世を行い、皇帝という絶対的な地位の人間がトップとして存在しているというものである。

これに対し、人類の歴史では革命により民主主義が形成されていったわけだが、それをコードギアスのシナリオでも踏襲している点がさらにわかりやすい理由だ。

ブリタニアという中世の欧米のようなありように対しルルーシュは合衆国というかたちで多民族を民主主義のもと結集させる方策をとっている。これは人類の歩んできた歴史の通りである。

これらの意図を示すメッセージがルルーシュのセリフの中にもある。

「皆大好きだろ。民主主義は」「民族とは血ではなく自覚・規範・矜持。文化の根底たる心だ」。

視聴者の誰もが学校で一度は勉強し考えさせられたような内容をシナリオに落とし込むことで世界観をわかりやすく表現している。

秀逸でわかりやすい世界観ではないだろうか。

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世界観にマッチしたキャラクターデザイン

こうしたどこか中世的でありがら現代的でもある世界観がキャラクターデザインに落とし込まれている点もコードギアスを名作たらしめている魅力だ。

キャラクター原案の担当が少女漫画で有名な漫画家のCLAMPなのである。

CLAMPは、その独特の画風が魅力の漫画家であり、頭身の高さや、シャープな表情、スタイリッシュな体型など一度見たら誰も忘れないようなキャラを描く。

このCLAMPの描くキャラクターは特に中世ヨーロッパのような世界観にはこれ以上ないくらいマッチしている。コードギアスが中世のようなありようを持つ世界観であることを一目で印象付けることができる日本で唯一のクリエイターこそがCLAMPなのではないだろうか。

そうした意味ではこのCLAMPの起用は100点満点と評してもいいくらいだ。監督の谷口氏やシナリオ原案の大河内氏の手腕も見事であるが、CLAMPの絵なしにコードギアスは果たしてここまでヒットしただろうか。

プロデューサーがこの3人を引き合わせたという事実があるのなら、コードギアスという作品がここまでヒットした最大の功労者はそのプロデューサーと言っても過言ではないだろう。

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平凡なキャラのハッピーエンド

コードギアスの谷口吾郎監督は、「無限のリヴァイアス」というアニメ作品で一躍知られることとなったアニメ監督だが、この監督の作品の特徴として凡庸なキャラクターこそが最後まで生き残り最も幸せなエンディングを迎えるというものがある。

コードギアスでもその特徴は健在であった。血筋も頭も身体も傑出した天才的な存在が物語のメインキャストとなっているが脇役には平凡なキャラも多く登場している。

その代表格は扇という黒の騎士団の副指令を務めたキャラであるが、彼はラストでブリタニアの女性と結婚し子どもが生まれ、日本の代表となっている。

その他にも扇同様黒の騎士団結成当時から登場している玉城という男もいるが、彼もまた作中物語を動かすうえでの活躍は一切ないお調子者であり続けたものの、最後まで生き残り、幸せな日常を生きるラストを迎えている。

ルルーシュは死んだにも関わらずこうした平凡なキャラが生きていることに腹立たしい気持ちが起きるのはファン心理として当然ではあるものの凡人たる視聴者にとっては安心できるものでもある。

結局何かをなす世界のリーダーはルルーシュのように孤独に生き孤独に死ぬ。そしてその後の歴史に勝手に評価を下される。一方、凡庸たる我々は凡庸がゆえに最も幸せと平和を享受する存在なのである。

そうしたことを象徴しているのが扇や玉城なのではないだろうか。

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1期23~25話

コードギアスは、すべての話数が面白いが、特に素晴らしく面白いのが1期のラスト3話だ。

23話でギアスの暴走によりユフィが日本人を殺すところから物語が怒涛の展開を見せる。

すべての曖昧さや欺瞞が暴かれ、予定調和の選択肢がすべて消え去る。

ユフィがギアスの暴走で日本人を殺し、そこから黒の騎士団や日本人レジスタンスとブリタニア軍の全面戦争に発展していく。その中で、ユフィはルルーシュによって殺され、スザクがギアスのことを知り、C.C.と同じ存在であるV.V.が新たに登場し、ナナリーがさらわれ、ゼロがルルーシュであることをスザクとカレンが知る。

ユフィが死ぬシーン、ルルーシュが地盤の崩落によりブリタニア軍の戦線を一瞬で台無しにするシーン、スザクとカレンが戦うシーン、ルルーシュとC.C.の一連のバトルシーン、スザクにゼロの仮面が割られルルーシュの顔がさらされるシーンなどは、各キャラクターの感情の昂りと物語のテンションの高まりとが相まって、思わずテレビの前で「うおおおお」とうなり声をあげてしまうほどだ。

いまだかつてこれほど”キレのある”シナリオと演出は見たことがない。(特にテレビ放映版はBGMなども素晴らしかった(ブルーレイ版以降はBGMなどの演出が若干変更されている)。)

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コードギアスの主な周辺作品

コードギアスはテレビアニメ以外にも様々な展開を見せている。

ここではその中でも主だった作品を紹介する。

ゲーム「コードギアス 反逆のルルーシュ LOST COLORS」

PS2、PSP用ゲームとして2008年3月に発売されたアドベンチャーゲーム。

内容は、記憶を失った主人公の少年(プレイヤーキャラクター)がルルーシュ達と同じ学園に迷い込むところから始まり、その少年の視点でテレビアニメ1期の内容を楽しむゲーム。

基本的にはテレビアニメ1期の物語を軸に進んでいくが、恋愛シミュレーション的な要素も多く含まれており、各メインキャラ(ヒロインキャラだけでなくルルーシュなど男性メインキャラも含む)のルートやエンディングも多く用意されている。

グラフィックはアニメスタッフがそのまま手掛けており、アニメの美麗な絵で本編では見られなかった各キャラの表情なども楽しむことができる(照れ顔など)。用意されている多くのオリジナルシナリオもアニメ本編の雰囲気や世界観を損なわないものでファンサービスゲームとしてはかなり名作。

特に、カレンのルートではカレンが王道ツンデレヒロインっぽく可愛く描かれている。アニメ本編では強さばかりがフィーチャーされたカレンだが、そんな彼女の可愛いヒロインシナリオを楽しみたい人にはかなりお薦め。

個人的には、今でも続編の発売を希望し続けている作品。R2版として「復活のルルーシュ」の内容込みでプレイしたいものだ。

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劇場版「コードギアス 反逆のルルーシュ3部作」

テレビアニメの総集編だが、一部シナリオの変更と新作カットの挿入がある劇場公開作品。

3部作として3本の映画にそれぞれテレビアニメ(2期分全50話)の内容がダイジェスト(時系列)で収録されている。

シナリオの大きな変更点はシャーリーの生存。テレビアニメではシャーリーは死ぬが、劇場版では死ぬことはなく生きている。シャーリーの生存が物語に大きな変化をもたらすことはなく、彼女の新作カットも特段あるわけではないが、シャーリーの悲劇を悲しんだファンにとっては良い改変だろう。

テレビシリーズでの彼女の死はゼロレクイエムに向けたルルーシュの行動の強い動機の一つだったため、生存によりシナリオのキレは減ってしまったが、この劇場版はそうしたファンサービス作品であるということである。

テレビシリーズのラストのカタルシスに満足している人にとっては過度な期待を抱いて見るべきものではないが、ファンとしては十分楽しめる作品になっている。

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劇場版「コードギアス 復活のルルーシュ」

3部作映画の続編という位置づけでの完全新作映画。名前の通りルルーシュが生きていた世界の物語。

復活したルルーシュの指揮下でカレン、スザクが共闘し、黒の騎士団とブリタニアが手を携え新たなギアス能力を持つ敵の野望を打ち砕く物語。

あくまでテレビシリーズのIFものであるため3部作同様過剰な期待は禁物ではあるが、カレンとスザクの共闘やルルーシュの頭の回転の速さをまた見たい人には最高のエンターテインメント作品になっていると言える。

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