[久保MR]カディスVSレアル・ソシエダ(2022-2023ラ・リーガ第1節)

[久保MR]カディスVSレアル・ソシエダ(2022-2023ラ・リーガ第1節)

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カディスVSレアル・ソシエダの試合結果

0-1 ソシエダ勝利

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カディスVSレアル・ソシエダの主な試合経過

23分 【ソシエダGOAL】ミケル・メリーノの浮き球の縦パスから抜け出した久保が右足でシュート

63分 【ソシエダ】ペナルティエリア前からシルバが左足でシュート。キーパーがセーブ

65分 【ソシエダ】久保がペナルティアリア右サイドを突破し右足でクロス。キーパーが弾いたところをシルバが詰め左足でシュートを放つがキーパーがセーブ

66分 【ソシエダ】久保の右コーナーキックのこぼれ球からリコがミドルシュート。キーパーがセーブ

77分 【ソシエダ】久保OUT、ショIN

91分 【ソシエダ】カウンターから抜け出したショがキーパーと1対1の場面を迎えシュートを放つがキーパーがセーブ

98分 【ソシエダ】前がかりになったカディスの隙を突き、縦パス1本で抜け出したショがキーパーと1対1の場面を迎えシュートを放つがキーパーがまたしてもセーブ

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カディスVSレアル・ソシエダにおける久保のマッチレポート

久保建英が見事な移籍後初ゴール、そして2022-2023シーズンのソシエダの開幕ゴールを飾った。

ようやく能力に相応しい結果を手にしたと言えるのではないだろうか。

ソシエダへの完全移籍後で初めてかつリーガでの過去3シーズンでは合流の遅れなどで出場機会のなかったリーグ開幕戦で初めてゴールという結果を出した。

久保にとっては約半年ぶりのリーガでのゴールであり、初めての開幕ゴールであり、ソシエダでのデビューゴールである。恐らく久保の中でも忘れられないゴールの一つとなったことだろう。

ゴールの内容も素晴らしかった。

これまで久保に不足していた縦への直線的なスプリントにより縦パスを引き出した。

サッカー、特に欧州サッカーは結果で実力を証明することが必要な世界。その結果とはゴールである。そしてゴールを決めるためには、相手ゴールに迫らなければならない。相手ゴールに迫るにはペナルティエリアに入らなければならない。ペナルティエリアに入るにはスプリントをしなければならない。

そうしたプロセスをすべてクリアしたうえでのゴールだった。

久保の意識改革の賜物であるが、監督のマネジメントも良いのだろう。久保に縦を意識させ、ゴール以外の余計なことを意識させないためか、この試合ではプレシーズンマッチでも一回も見せなかった久保の2トップへの配置を行っている。

勿論、チームの主力であるオヤルサバルの怪我での不在、久保も含め新戦力をなるべく早くチームにマージさせていく必要性、その他ゲームプランや戦術的観点から総合的に判断してのことだろうが、これが完全に勝利を導く結果に繋がった。

この賭けとも言える配置で勝利を手繰り寄せることができたのは、久保、監督、チーム、ファン全員にとって最高の結果と言っていいだろう。

なお、こうした結果を導けた理由の一つとして、完全移籍の効果があったのかもしれない。

完全移籍はレンタル移籍と違い、選手にとっては契約期間中はそのチームに骨をうずめることを意味する。

骨をうずめる契約をした選手はチームとしても愛情をもって使う必要がある。

それがこの開幕戦での久保の先発トップ起用を生んだのではないだろうか。

勿論久保が充実したプレシーズンを過ごし、そこでチーム内の信頼を勝ち取っていったことは忘れてはならないが、こうした背景もゴールという結果を導く大きな要因になったのではないだろうか。

この移籍が間違っていないことが早速証明されたかたちだ。

次の試合も期待したい。

ちなみに、ソシエダのプレースタイル・プレー文化は久保本人が言っていた通りかなりかみ合っていた。過去3シーズン久保を中心に見る人間が感じたストレスがデビューゲームにも関わらずほとんどなかった。ボールが来るべきところでは来るし、来るべきでないところでは来なかった。「なんでここで来ない?」「なんでここで来る?」というような感想を持つことがほとんどなかった。ソシエダの質の高さと久保とソシエダの相性の良さを存分に感じることができた。(質という意味ではビジャレアルも似たような質を持っていたが、ビジャレアルがより機械的にプレーする印象があるのに対して、ソシエダのほうがよりダイレクトかつファジーにプレーする印象だ。久保が生むアドリブという意味ではソシエダのほうが好まれることは間違いないだろう。)

そうした意味でも移籍は正しかったように思う。

今シーズンはワールドカップシーズンでもある。本人も公言している通り代表シーンでの野望もある久保にとっては最高のスタートとなったのではないだろうか。

ファンとしても毎週益々楽しみなシーズンが始まったと言える。

期待に胸膨らませ引き続き久保を追いたい。