久保建英マッチレポート ビジャレアルVSマッカビ・テルアビブ(2020-2021ELグループリーグ③)

久保建英マッチレポート ビジャレアルVSマッカビ・テルアビブ(2020-2021ELグループリーグ③)

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試合結果

4-0 ビジャレアル勝利

試合トピックス

3分 ビジャレアルGOAL>>パレホのCKからバッカがヘディングで合わせゴール

13分 ビジャレアル、久保がペナルティエリア内でピノとのワンツーからシュート。キーパーがセーブ

51分 ビジャレアルGOAL>>久保が右サイドから絶妙な浮き球のパスを供給。バッカがこれに合わせヘディングでゴール 【久保EL3アシスト目(今季通算3アシスト目)】

60分 ビジャレアル、久保のスルーパスからバッカがシュート。枠外

70分 ビジャレアルGOAL>>バエナがペナルティエリア内でバッカとのパス交換からシュートを決める

77分 マッカビ・テルアビブ、右サイドのFKからヘディングシュート。キーパーがセーブ

80分 ビジャレアルGOAL>>途中出場の左SBのエストピニャンのグラウンダーのクロスにFWニーニョが合わせゴール

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久保・ビジャレアル詳報

大雨により予定から1時間遅れで始まるゲームとなった。直前の予定変更により両チームとも試合への入り方が懸念されたが、ビジャレアルは試合開始早々の最初のセットプレーで点を取ったことで落ち着いてゲームに臨むことができた。また、怪我から復帰した中心選手の一人であるパレホがアシストを決めたのだからなおのことである。

ただ先制点の後後半2点目を奪うまでは、降り続ける雨により大量の水を含んだピッチの影響もあったのか慎重なボール運びを重視した展開となっている。しかし久保のハイクオリティな左足から2点目を取り、この展開を大きく変えると試合はオープンなものとなる。最終的には4点を奪いかつクリーンシートで試合を決めている。

これでグループリーグの対戦は一巡したが、トータルで12点を奪い3連勝していることは素晴らしい結果と言えるだろう。

それにしても、このELというコンペティションに対する監督ウナイ・エメリ個人の相性の良さを感じずにはいられない。チーム同士の力量の違いは勿論あるものの、ことごとく先発起用する選手、途中交代する選手がそれぞれ配置されたポジションで結果を出している。さらに、欧州のコンペティションはチームの力量差に関係なく一瞬のミスや集中力の欠如が命取りになることが多いが、ミスがあっても集中力で守りきり、さらには絶妙な時間帯・タイミングで得点を奪ってしまうのがここまでのエメリのビジャレアルである。特筆するほどの相性の良さを感じずにはいられない。

さて、久保であるが、この試合は基本ポジションを右サイドとして先発フル出場を果たしている(ちなみに左サイドは18歳の下部組織出身のピノが入っている)。

低調な時間もあったものの、さすがに右サイドは戦術的な要求を満たすことに慣れている印象だ。その中でもアシストを決めた左足のプレーは、キックの強さ、ポイント、タイミング、精度すべて極上であった。それ以外にも素晴らしいタイミングでのスルーパスやチームで唯一ティキタカやワンツーで中央を崩す可能性を見せるなど、サッカーを知る人が見れば誰もが特別な選手であると感じるパフォーマンスであったことは間違いない。

加えて、周囲が結果が出ないことやミスに対しうるさくなっているなど久保に対するプレッシャーが肥大化している中、アシストを記録したことは間違いなく素晴らしい結果と言える。

特に前半はプレー全般でミスに対するナイーブな側面を見せているが、アシストを決めた後は自信を取り戻し、マジョルカ時代のような雰囲気に戻っていた。

やはり結果とミスに対しかなりのプレッシャーが内外からかかっているのだろう。もう「良いプレーを見せてくれた。素晴らしい」と手放しで褒められる選手ではないということだ。

ビジャレアル移籍が決まって以降繰り返し筆者も言っていることであるが、今やスペインでは”来季マドリーでプレーする可能性の高い選手”という視点が前提となっているため、良いプレーをするのは当たり前で複数得点に関与するなどチームに勝ち点を導くパフォーマンスを見せないと評価が高まらないステージに来ているということだ。このプレッシャーは日本人にとっては未知の領域である。

そうした中で結果を出したことは大いに評価できることだ。もっと言うと、日本人たる筆者からすると日本人のメンタリティを考えたとき、そうしたプレッシャーに晒されながら結果を出してしまうことに驚愕することしかできないレベルである。

期待は膨らみ久保に対するプレッシャーは日を追うごとに増大している。日本スポーツの歴史の中でこうした状況で潰れてしまう選手はたくさん見てきた。サッカーの世界に限らずオリンピックなどでもそれは顕著だ。

しかし、久保はそこに日々挑戦している。もともと日本人のメンタリティとはかけ離れた精神的な脆弱性のない選手であったが、それでもなおレベルの高いものを要求されている環境に今いる。しかし、これはレアル・マドリードという世界一のメガクラブでプレーするには乗り越える必要のある壁でもある。マドリーでプレーするときのプレッシャーはこんなものではないのだから。

プレーレベルとともにメンタリティも一段引き上げなければならない、あるいはそうした成長を促される環境となっている久保のビジャレアルでの冒険。

引き続き応援するとともに追っていきたい。

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