アイマス2014SSAのライブレポート(アイマス歴史紹介⑮)

アイマス2014SSAのライブレポート(アイマス歴史紹介⑮)

アイドルマスター史上初、ブランド横断の合同ライブとなった「THE IOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD 2014」についてレポートしたいと思います。

このライブは2014年にさいたまスーパーアリーナ(SSA)で開催されたことから、ファンやプロデューサーの間では”2014SSAライブ””SSA2014ライブ”というような呼び方をされています。

現時点でもブランド合同ライブは、このライブを含めても3回しか実現していません。

ここでは歴史的でかつ貴重な瞬間となった”アイマス2014SSAライブ”について、レポートしたいと思います。

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概要

■タイトル:「THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!2014」

■開催日:2014年2月22日・23日

■会場:さいたまスーパーアリーナ(SSA)

■出演者:

[765PRO ALLSTARS+]中村繪里子、長谷川明子、今井麻美、仁後真耶子、浅倉杏美、平田宏美、下田麻美、釘宮理恵、たかはし智秋、原由実、沼倉愛美、滝田樹里

[シンデレラガールズ]大橋彩香、福原綾香、原紗友里、佳村はるか、青木瑠璃子、松嵜麗、五十嵐裕美(2日目のみ)、山本希望(2日目のみ)、高森奈津美(2日目のみ)、黒沢ともよ(2日目のみ)、三宅麻理恵(2日目のみ)

[ミリオンスターズ]山崎はるか、田所あずさ、Machico、麻倉もも、木戸衣吹、渡部優衣、伊藤美来(1日目のみ)、夏川椎菜(1日目のみ)、雨宮天(1日目のみ)、藤井ゆきよ(1日目のみ)、愛美(1日目のみ)

[ディアリースターズ]戸松遥(2日目サプライズゲスト)

■一口メモ:

劇場版輝きの向こう側へが公開初日を迎えてから1か月も経たないタイミングでのライブとなったことから、世間のアイマス熱が最高潮に高まっていた時期での開催となった。そうした中で初めてのブランド合同ライブ(8thライブではシンデレラ・ミリオンのメンバーはゲスト扱い)となり、さらに初出演者も多数登場した。アイマスは決して映画が終着点ではなく、ここからさらに大きくなっていくコンテンツなんだということをファン(プロデューサー)や関係者、世間に強く印象付ける歴史に大きな一歩を刻むライブとなった。公演時間も両日とも4時間をゆうに超え、出演者数・楽曲数といった面でも歴史に残るライブとなった。

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ライブレポート

セットリスト

両日参加メンバーは両日とも同じ楽曲を歌っている。

順番も765AS+の曲は基本変えず、1日目・2日目で参加メンバーの違うシンデレラ曲とミリオンの曲のみ順番も含め入れ替えを行っている。

なお、シンデレラ曲とミリオン曲のセトリにおけるバランスは2日間でほぼ均等になっている。

加えて、1日目ではシンデレラのメインアイドル3人(島村卯月(大橋彩香)、渋谷凛(福原綾香)、本田未央(原紗友里))のソロ曲が披露され、2日目ではミリオンのメインアイドル3人(春日未来(山崎はるか)、最上静香(田所あずさ)、伊吹翼(Machico))のソロ曲が披露されるなど、ほぼ完璧なシンメトリーを描いている。

  1日目 2日目
M01 THE IDOLM@STER (全員)
M02 READY!! (765PRO ALLSTARS+)
M03 CHANGE!!!! (中村繪里子, たかはし智秋, 浅倉杏美, 仁後真耶子)
M04 ラムネ色 青春 (釘宮理恵, 平田宏美, 滝田樹里, 長谷川明子)
M05 Rebellion (沼倉愛美)
M06 Mythmaker (たかはし智秋)
M07 ビジョナリー (下田麻美)
M08 乙女よ大志を抱け!! (中村繪里子)
M09 The world is all one !! (中村繪里子, 山崎はるか, 大橋彩香)
M10 アタシポンコツアンドロイド (大橋彩香, 松嵜麗) PRETTY DREAMER (山崎はるか, 渡部優衣)
M11 TOKIMEKIエスカレート (佳村はるか) トキメキの音符になって (麻倉もも)
M12 ましゅまろ☆キッス (松嵜麗) オリジナル声になって (木戸衣吹)
M13 ミツボシ☆☆★ (原紗友里) Blue Symphony (田所あずさ, Machico)
M14 MEGARE! (長谷川明子, Machico, 原紗友里)
M15 Blue Symphony (田所あずさ, 雨宮天, 藤井ゆきよ, Machico) Orange Sapphire (原紗友里, 佳村はるか, 三宅麻理恵, 山本希望)
M16 ライアー・ルージュ (雨宮天) あんずのうた (五十嵐裕美)
M17 流星群 (愛美) おねだり Shall We ~? (高森奈津美)
M18 PRETTY DREAMER (山崎はるか, 夏川椎菜, 渡部優衣) メルヘンデビュー! (三宅麻理恵)
M19 ALRIGHT* (浅倉杏美)
M20 自転車 (平田宏美)
M21 edeN (長谷川明子)
M22 自分REST@RT (今井麻美, 原由実, 下田麻美, 沼倉愛美)
M23 スペシャルメドレー
  キラメキラリ (仁後真耶子, 釘宮理恵, 山崎はるか, 松嵜麗)
  ラ♡ブ♡リ♡ (たかはし智秋, 渡部優衣, 佳村はるか)
  私はアイドル♡ (中村繪里子, 浅倉杏美, 滝田樹里, Machico)
  エージェント夜を往く (平田宏美, 下田麻美, 青木瑠璃子)
  arcadia (今井麻美, 長谷川明子, 雨宮天) arcadia (今井麻美, 長谷川明子, 黒沢ともよ)
  Alice or Guilty (沼倉愛美, たかはし智秋, 愛美, 福原綾香) Alice or Guilty (沼倉愛美, たかはし智秋, 福原綾香, 三宅麻理恵)
  “HELLO!!” (原由実, 夏川椎菜, 大橋彩香) “HELLO!!” (戸松遥)
  GO MY WAY!! (浅倉杏美, 長谷川明子, 麻倉もも, 田所あずさ) GO MY WAY!! (浅倉杏美, 長谷川明子, 原由実, 麻倉もも, 田所あずさ, 大橋彩香, 高森奈津美)
  待ち受けプリンス (釘宮理恵, 平田宏美, 藤井ゆきよ) 待ち受けプリンス (釘宮理恵, 平田宏美, 山本希望)
  i (今井麻美, 下田麻美, 木戸衣吹, 原紗友里)
  いっぱいいっぱい (仁後真耶子, 原由実)
  Vault That Borderline! (沼倉愛美, 中村繪里子, 伊藤美来) Vault That Borderline! (沼倉愛美, 中村繪里子, 五十嵐裕美)
  空 (滝田樹里) 空 (滝田樹里, 全員)
M24 お願い!シンデレラ (シンデレラガールズ) Thank You! (ミリオンスターズ)
M25 Orange Sapphire (原紗友里, 佳村はるか) お願い!シンデレラ (シンデレラガールズ)
M26 Nation Blue (青木瑠璃子, 福原綾香) Romantic Now (黒沢ともよ)
M27 Twilight Sky (青木瑠璃子) DOKIDOKIリズム (山本希望)
M28 S(mile)ING! (大橋彩香) アタシポンコツアンドロイド (大橋彩香, 松嵜麗, 五十嵐裕美, 高森奈津美)
M29 Never say never (福原綾香) Nation Blue (青木瑠璃子, 福原綾香, 黒沢ともよ)
M30 MUSIC♪ (今井麻美, 田所あずさ, 福原綾香)
M31 アフタースクールパーリータイム (藤井ゆきよ) Precious Grain (田所あずさ)
M32 Happy Darling (夏川椎菜) 素敵なキセキ (山崎はるか)
M33 透明なプロローグ (伊藤美来) ハッピー☆ラッキー☆ジェットマシーン (渡部優衣)
M34 Sentimental Venus (釘宮理恵, 麻倉もも, 木戸衣吹, 伊藤美来, 愛美) 恋のLesson初級編 (Machico)
M35 my song (釘宮理恵) Sentimental Venus (釘宮理恵, 麻倉もも, 木戸衣吹)
M36 チクタク (仁後真耶子) my song (釘宮理恵)
M37 恋花 (原由実) チクタク (仁後真耶子)
M38 君が選ぶ道 (滝田樹里) 恋花 (原由実)
M39 約束 (今井麻美) 君が選ぶ道 (滝田樹里)
M40 Thank You! (ミリオンスターズ) 約束 (今井麻美)
M41 M@STERPIECE (765PRO ALLSTARS+/ダンサーとして他の全出演者登場)
M42 IDOL POWER RAINBOW (全員)

THE IDOLM@STER

出演者全員でのオープニングはやはりこの曲。765AS+12名+シンデレラ両日参加6名+ミリオン両日参加6名+1日目or2日目参加5名の計29名が一同に会するTHE IDOLM@STERはやはり壮観。

SSAという国内最大規模のアリーナのステージが狭く見えるほど。

センターステージに全員が集合し、各ブランドのセンターである中村さん・大橋さん・山崎さんが中央に並んでの挨拶は感慨深いとともに歴史的な瞬間となった。

READY!!~CHANGE!!!!

定番のテレビアニメのオープニング曲でライブ開始。テレビアニメの続編である劇場版公開直後のライブのオープニングを飾る曲としてはこれ以上相応しいものはないだろう。

会場のボルテージが一気に上昇。CHANGE!!!!は4人バージョンという珍しいパフォーマンスとなったが、物足りなさはない。やはり良曲だ。

ラムネ色青春

そして、いきなり劇場版の新曲が初披露された。劇場版の合宿シーンが鮮烈に思い出され、ライブ序盤にも関わらず早くも涙腺が緩んだプロデューサーも多かったのではないだろうか。

そして粋な演出だったのは、音無小鳥役の滝田さんが加わっていたこと。小鳥は劇中では合宿に参加せず事務所でお留守番だった。アイドルたちの曲なのでCDでも歌っていない。そんな小鳥役の滝田さんが歌うとは・・・!

貴重な「ラムネ色青春」である。

Rebellion

最初のソロ曲ブロックを飾るのは勿論765AS+。

しかしながら意外だったのは、中村さんではなく沼倉さんのRebellionが最初に来たこと。

中村さんはこのブロックの後の「The world is all one !!」につなぐ役割があったためこのような順番になったと考えられるが、それ以外にも意味があるように思えてならない。

それは、まずRebellionがミリオンライブ!で生まれた楽曲であったこと。合同ライブのソロ一曲目には765AS+発の曲ではなくミリオン発で765AS+が歌う人気曲が相応しいとの判断があったように思う。

沼倉さんもやりがいを感じたのではないだろうか。765キャスト陣の中では一番後輩にあたる彼女が初めてミリオンやシンデレラの後輩たちと共に立つアイマスライブでソロのトップを飾ったのだから。

いつも以上に気合が入った完璧なパフォーマンスを見せてくれたように思うのは気のせいではないだろう。

Mythmaker

そして次はなんとたかはしさんである。盛り上がり曲を持ってくることの多い序盤でのたかはしさんの登場はただでさえ珍しいうえに、Rebellionを上回るカッコいいクールな曲を披露するとは!

それにしても、この曲はあずさというよりたかはしさん本人のために作られた楽曲のような気がしてならない。それくらいパフォーマンスははまっていて、引き込まれ見入ってしまう。

ビジョナリー

クールなカッコいい曲が2曲続いた次は下田さんのビジョナリー。ガラッと雰囲気の変わるポップでユーモラスな一曲だ。シャイニーフェスタの新曲であったため、SSAで聞けることを期待していたプロデューサーも多かったに違いない。

その期待に応える亜美・真美らしいユーモラスでポップなパフォーマンスを見せてくれた。原曲は5人で歌ってる曲だが、一人でこの曲の魅力をここまで引き出すとは!下田さんの亜美・真美らしさをステージで生かす姿にはいつもあっぱれとしか言いようがない。

一方で5人揃い踏みの完全バージョンを見たかったのも事実。SSAでは5人(伊織・やよい・響・亜美・真美)のキャストが揃っていたからだ。

乙女よ大志を抱け!!

いつもソロ一番手を担う中村さんは、今回はここで登場。

定番の人気曲を安定感たっぷりで歌い上げる。劇場版であのシナリオを演じ、後輩が一気に増えた今回のステージでは全アイマスにおけるセンターキャストとしての重責は凄かったはずである。

しかし、春香らしさを失わず、それでいて堂々とした立ち居振る舞いで歌う姿は、そんなことを微塵も感じさせなかった。素晴らしいステージであった。

それと、やはりSSAが赤のサイリウムで一色になる光景は純粋に圧巻だ。

The world is all one !!

アイマス史における歴史的瞬間。

765AS+のセンター中村さん、シンデレラのセンター大橋さん、ミリオンのセンター山崎さんがそろい踏みで歌い上げる。

「一人ではできないこと、仲間とならできること」。

曲中にある歌詞だが、テレビアニメ1話では765ASを指していた内容が、今やこんなに多くのアイマスのアイドルたちを指すようになった。

3人での歌唱は、すべてのブランドやアイドルたちが同じアイマスの世界に生きる存在・仲間であるということを意味している。さらに、そうした絆に加え、先輩たちが努力のうえに築き上げてきた伝統や文化、価値観を後輩たちに継承する意味もあったはずだ。

アイマスの血が脈々と流れた瞬間であり、アイマス史において永遠に語り継がれるべき瞬間だ。

(1日目)アタシポンコツアンドロイド~ミツボシ☆☆★

1日目は、ここでシンデレラガールズが登場。以降二度と見られない、大橋さん・松嵜さんのデュオバージョンの「アタシポンコツアンドロイド」から始まり、属性をパッションとする3人のソロ曲が順に披露された。

3人のソロ曲は3曲とも8thで既に披露されていたため、3人とも8thのときのような緊張は見られず見事に歌い上げていた。それどころかSSAで歌うに相応しい輝きを見せてくれたように思う。

ダンサーさんの存在は大きいが、それにしてもそれぞれが個性を精一杯出していたように感じるのだ。

元気さと可愛さがより洗練され未央っぽくなった原紗友里さん、派手なアクセサリーをつけるなどきらりの個性を輝かせていた松嵜さん、ダンサーを引き連れ美嘉のように堂々とパフォーマンスしていた佳村さん。

アイマスあるあるの一つではあるが、アイドルとキャストのシンクロがより進み、それがステージングに発揮されていたのではないだろうか。

(2日目)PRETTY DREAMER~Blue Symphony

PRETTY DREAMERとBlue Symphonyはこれまた珍しい組み合わせでのデュオバージョンが披露された。

特にBlue Symphonyはメインアイドル役の2人がデュオで歌っておりかなり貴重なシーンとなっているので必見だ。ミリオンで双璧をなす歌唱力を持つホリプロ所属の二人が歌うこの曲は、曲調と相まってかなりのパワーを感じること請け合い。765ASやシンデレラにはない、ミリオンらしく”これから行くぞ!”という強いパワーをストレートに感じる一曲に仕上がっている。

そして、このブロックで語るべきことは、ソロ曲2曲についても同じだ。

まずは、麻倉さんの「トキメキの音符になって」。歌声も振り付けも表情も星梨花がそのままリアルに表れたかのような可愛さに溢れている。ピンクのサイリウムで一色に染まる会場がこれほど似合う曲と歌い手はいないと思えるほど。瞬きを許してくれないほどの可愛さだ。純度100%の星梨花がそこにいたと言える。

そして、このライブで最もハイライトと呼ぶべきシーンと言っても過言ではないのが、木戸さんの「オリジナル声になって」。

劇場版では準ヒロインのような役割を担った矢吹可奈のソロ曲。特に劇場版からミリオンを知った人にとっては、可奈は特別な存在。そんな注目を浴びる中で初めてのアイマスライブとなった木戸さんが一生懸命に歌い上げるシーンはそれだけで感動するものだが、そんな彼女が曲中で涙をあふれさせてしまう。

当時アイマスキャスト最年少であった木戸さん自身の重責や緊張といったことの他に、可奈が劇場版での物語を経てアイドルとして歌ってる姿を自分の歌ってる姿に重ねてしまったのかもしれない。

見てるこちらも涙をこらえられなくなる。

さらに木戸さんは必死に涙をこらえて歌おうとする。そこには普通の16歳の女の子らしくアイドルっぽい一切の打算や計算による仕草はなかった。そのいじらしくも自然な仕草や表情が見てる者の涙をさらに誘った。

MEGARE!

長谷川さん、原紗友里さん、Machicoさんの3人で歌うこの曲もまた歴史的な瞬間となった。

中村さん&大橋さん&山崎さん、今井さん&福原さん&田所さん同様それぞれのブランドでメインアイドルを務める3人だが、その彼女たちのそろい踏みでのパフォーマンスが実現。

長谷川さんがこのライブの後産休などでしばらくアイマスのリアルイベントの場には登場しなくなるため、この3人が揃ってのステージは現時点でこれが最初で最後となっている。

そうした意味でも貴重。だがそれ以上にこのタイミングで3人が同じステージに立てたことには大きな意味があるのではないだろうか。

イメージカラー黄色の天才型で万能型のアイドルである3人はアイマスにおける様々な場面で多岐にわたる役割を任されることが多い。にも関わらず最もアイドルらしい振る舞いを常に求められもしているというキャスト的には実はかなり難易度の高い役どころだ。

長谷川さんがステージパフォーマンスで見せた背中は原さんやMachicoさんにとっては一つの指針となったのではないだろうか。

(1日目)Blue Symphony~PRETTY DREAMER

田所さん、雨宮さん、藤井さん、Machicoさんが歌う「Blue Symphony」は純粋に必見。

歌唱力も容姿も素敵な4人が歌うこのパワーのある楽曲は今回のライブの中でもかなり存在感の高い一曲になっている。ミリオンを初めてこのライブで知った人にとっては恐らくこの1日目の「Blue Symphony」が一番印象に残ったのではないだろうか。

また、ジュリアのソロ曲である「流星群」は愛美さんがギターを弾きながら歌っている。原曲はジュリアがギターを弾きながら歌っているというものだが、早くもその中の人が完全再現してしまった。

このブロックの曲でミリオンは中の人のレベルも色々高いんだなと実感したプロデューサーも多いのではないだろうか。それくらい完成度の高いハイレベルなパフォーマンスであった。

(2日目)Orange Sapphire~メルヘンデビュー!

2日目のここのブロックは、シンデレラガールズというブランドの特徴が存分に発揮されているブロックと言って差し支えないだろう。

アイマスはもとより、これまでのアイドル曲(リアルもアニメ・ゲームも含め)にはなかった類の”尖った”曲がそろい踏みとなっているからだ。

五十嵐さんの歌う「あんずのうた」は、双葉杏というアイドルの個性そのままの、働きたくない、だらけたいというコンセプトの楽曲になっており、およそアイドル活動を頑張りたいというテンションとはかけ離れた曲となっている。

高森さんの歌う「おねだり Shall We ~?」は、猫キャラアイドルを目指している前川みくが猫になりきっておねだりするというコンセプトの楽曲となっており、ただただキャラの個性を前面に押し出した曲になっている。

三宅さんの歌う「メルヘンデビュー!」に至っては、結婚適齢期のアイドルであるウサミンこと安部菜々が魔法少女のようなアイドルになりたいと願う曲である。

ここのブロックのセットリストは、1日目との比較で見るとより特徴的だ。ミリオンがかっこよくアイドルの王道路線をいくブランドだとするなら、シンデレラはバラエティに富んだ今までのアイドル像にはない個性的な路線でいくブランドだということがよく表れている。

ALRIGHT* ~自分REST@RT

刺激的なブロックの後は、765AS+がライブをしっかりと引き締めるというセトリだ。

定番曲である浅倉さんの「ALRIGHT*」では、これまた定番の「イエーイ」がアリーナに響き渡るところから始まり、何度聞いても変わらない感動がある。ちなみに浅倉さんは2日目は涙を流し途中歌えなくなっている。(傍目には浅倉さんが涙を流すようなライブではなかったため、多くの人は「どうしたんだろ?」と思ったかもしれないが、アイマスキャスティングという意味では765AS+内で最も新参であった浅倉さんにとって後輩ができたことが感動を呼んだのかもしれない。あるいはプライベートで何か辛いことがあったのかもしれない。(アイマスが提供してくれる幸せな時間は仕事や私生活がつらいときほど泣ける。なので、であればよくわかる))

「ALRIGHT*」の次は平田さんの「自転車」。8thライブは産休で不参加だった平田さんが久しぶりにライブに復帰。真らしい変わらぬ爽やかで伸びやかな「自転車」を披露してくれた。特に2日目は浅倉さんの涙で少し微妙になった会場の空気を一瞬で元に戻してくれた。頼れるキャストが戻ってきたといった感じだ。

続いては長谷川さんの「edeN」。シャイニーフェスタの新曲で元は美希の他、貴音、真、雪歩の4人で歌っている曲だが、今回はソロとなった。この曲は恋愛ソングでありながら、情熱的でスタイリッシュな楽曲である。美希には完全にマッチする曲だったことから長谷川さんのソロは嬉しかった人のほうが多かったかもしれない。そして、そんな期待に応え変わらず見事なパフォーマンスで歌い上げてくれた。今更ながら長谷川さんは天才型で万能型の美希を完全にものにしていると感じる。類まれなキャストである。

前半戦最後は最高に定番の「自分REST@RT」。珍しい4人バージョンでの披露となった。演者については序盤の「CHANGE!!!!」と「ラムネ色 青春」との全員曲の分担というかたちになっているのだろうが、レアなジブリになったことに変わりはない。また、4人であろうと、SSAという大会場がウルトラオレンジのサイリウムの色で染まる光景は圧倒的である。演者の4人はさぞ気持ち良かったのではないだろうか。

スペシャルメドレー

まさにスペシャルメドレー。後の合同ライブである10thライブでもメドレーはあったが、そこのメドレーでは演者の組み合わせや曲についてドラマや歴史を重視していた印象だが、このライブでは、どちらかというとドラマや歴史は重視せず二度と見られそうにない組み合わせを純粋に楽しめるようになっている印象だ。

難しいことを考えず、滅多にない(場合によっては二度とない)であろう組み合わせを楽しむのがこのメドレーの楽しみ方だろう。

ただ、そうは言っても感動ポイントは用意されている。

一つは、仁後さんと原由実さんの「いっぱいいっぱい」だ。二人はこの曲のときにのみ眼鏡をかけて登場し、今回不参加となった若林さんの思いを胸に歌っている。その思いに応えるように会場も律子カラーの緑色のサイリウム一色になった。素晴らしい時間となった。

そして、もう一つは2日目の「“HELLO!!”」。なんとサプライズゲストとしてディアリースターズでアイマスの仲間となった日高愛役の戸松さんが登場したのだ。

“HELLO!!”を歌うオリジナルのキャストの1人が登場してくれ、会場のテンションは爆上がり。ただでさえ名曲である“HELLO!!”が日高愛の愛らしくも元気なアイドルソングとして歌われるのだから会場の雰囲気が最高潮になるのは当然のことだ。アイマス史初の合同ライブに相応しいゲストとなった。そうディアリースターズも876プロもシンデレラやミリオン同様アイマスの仲間なのだ。

(1日目)お願い!シンデレラ~Never say never

1日目の後半戦最初のブロックはシンデレラガールズが担当。ブランド全員曲の「おねがい!シンデレラ」からスタート。

以降お馴染みになるが、おねシンが歌われる際にステージの大画面に映る専用の映像はここが初お披露目となっている。

そして次は原紗友里さんと佳村さんの歌う「Orange Sapphire」。シンデレラガールズで恐らく最も盛り上がる曲だが、大舞台ではここが初披露となった。

シンデレラをよく知らなかった人でもこのライブでの「Orange Sapphire」に衝撃を覚えた人は多かったのではないだろうか。それくらい熱く陽気に盛り上がれる神曲である。まさにパッションの属性曲である。今でもシンデレラのライブで盛り上がるのに欠かせない一曲。プロデューサー歴に関係なくこの曲がライブでかかった瞬間会場が一体になる。そのエッセンスはこのライブから変わっていない。

しかも原さんと佳村さんというパッションの代表的なアイドルを務める二人が歌ったのだからある意味でかなり純度の高いオレサファとなった。そういう意味ではかなり貴重。

続いては福原さんと青木さんの歌う「Nation Blue」。シンデレラガールズにおけるクール属性の代表曲。ミリオンで言うところの「Blue Symphony」に該当する楽曲。これも名曲なため、このライブのシンデレラの楽曲の中ではオレサファに次いで印象に残った人も多いのではないだろうか。

この曲については福原さんの歌声が素晴らしいの一言に尽きる。福原さんの凛と澄んだ力強い歌声にこの曲がマッチすることすること。これほど相性の良い曲に出会えることはないのではないだろうかと思えるほど。凛のソロ曲「Never say never」もそうだが、凛(福原さん)の特徴的な歌声と魅力的な雰囲気・個性は作曲家さんや作詞家さんに良いインスピレーションを与えているのかもしれない。それくらい互いの魅力を引き出しあう楽曲と歌声になっていると感じる。

(2日目)Thank You!~Nation Blue

2日目はミリオンの「Thank You!」から後半戦がスタート。

そこから1日目と同じくシンデレラのブロックに移行。

「お願い!シンデレラ」「Romantic Now」「DOKIDOKIリズム」「アタシポンコツアンドロイド」「Nation Blue」と続く。

2日目のシンデレラ出演メンバーによるセトリが楽しめるが、この中での最大の見どころは「Romantic Now」。歌ったのはアイマスの大きなライブ初登場の黒沢さん。黒沢さんは当時10代。ミリオンの伊藤さんや夏川さんと同学年でシンデレラでは最も若い出演キャストだった。そんな彼女のはじけるようなステージ上でのダンスやパフォーマンスは8thで初めて登場した10代キャストの面々と同じように10代の少女にしか持ちえないエネルギーと可愛さが溢れていた。

しっかり者ではあるが、しっかりする自分を頑張って作っているのも年長者のプロデューサーには伝わってきていたことだろう。それも愛おしく感じる。

MUSIC♪

今井さん、福原さん、田所さんという各ブランドにおける青の歌姫枠の夢の共演となった歴史的瞬間。

歌が大好きなアイドルを演じる3人に歌の素晴らしさをストレートに伝える楽曲「MUSIC♪」を歌わせるとは!

力強くストイックな表情を見せることの多い3人がただただ純粋に歌の楽しさや力をこの曲に乗せて伝えるその姿にアイマスの本質を見出すことができる。

それは、アイマスにおいては、歌を愛し、歌を楽しむ気持ちは普遍であるということだ。ブランドもプロデューサーもスタッフもアイドルもキャストもその立場に関係なく、この気持ちは全員同じであり永遠に変わらないということ。それがある限り作り手は楽曲を生み出し続けるしアイドルやキャストはそれを歌い続けるし、プロデューサーやファンはそれを楽しんで聞き続け応援することができる。

歌を愛し楽しむことを大事にするアイマスにおいて青の歌姫の果たす役割は大きい。「MUSIC♪」を一緒に歌ったことで今井さん(千早)から福原さん(凛)、田所さん(静香)にそうした思いや考え方は間違いなくきちんと伝わったのではないだろうか。

歌から強い共鳴を感じたことがそれを証明しているように思う。

(1日目)アフタースクールパーリータイム~透明なプロローグ

藤井さんの「アフタースクールパーリータイム」は主要アイマスライブではここが初披露。本人は緊張していたことかと思うが、それを感じさせないステージングであった。初めて藤井さんを知った人は、モデルのような美しい容姿でありながら、それとはギャップを感じる可愛らしくも特徴的な歌声が印象に残ったのではないだろうか。

夏川さんの「Happy Darling」と伊藤さんの「透明なプロローグ」は8thライブで既に披露されていたものの、劇場版を経てのこのライブでは、劇場版に出演した二人が成長しアイドルとして歌っていると感じることができ、また違った感動がある。

(2日目)Precious Grain ~恋のLesson初級編

1日目同様ミリオンのブロックとなったが、なんとその一曲目は田所さんの「Precious Grain」。

青の歌姫枠の田所さん(静香)のソロ曲である「Precious Grain」はブロック最後に来るかと思いきや最初に来たのは意外性を狙ったものだろう。

それにしても、田所さんはこの曲を実に気持ち良く歌い、曲と自身(静香)の良さを引き出しあっていると感じる。この辺福原さんと「Never say never」の関係性と全く同じだ。

そして山崎さんの「素敵なキセキ」と続く。この曲はこの時点でも8thライブやミニイベントでだいぶ数が歌われており、山崎さんもだいぶ色々と考える余裕が出てきていたような印象だ。広い会場でありながら、全身全霊で客席への煽りを入れ会場を盛り上げてくれた。会場をもっともっと盛り上げたいと思う心の持ちようは未来とそっくりなのではないだろうか。

渡部さんの「ハッピー☆ラッキー☆ジェットマシーン 」を経て、このブロック最後の曲は、Machicoさんの「恋のLesson初級編」。もうこれも可愛らしいのなんの。アイドル力がものすごく高かった。可愛らしい歌声で元気に可愛くボンボンを持ちながらの振り付けはこれぞアイドルといった感じだ。

麻倉さんの「トキメキの音符になって」とこのMachicoさんの「恋のLesson初級編」がこのSSAライブで最も可愛かったのではないだろうか。

Sentimental Venus

ここでのこの曲は少し意外だったが、この曲はミリオン発の曲でありつつもCDでは釘宮さん演じる伊織も歌っていることから、釘宮さん+ミリオンメンバーで歌う曲としてセトリに入れるに相応しい曲と判断されたのだろう。

声優界でも屈指の可愛い声と演技力を持つ釘宮さんが10代のキャスト陣(1日目の愛美さんは10代ではないが)を率いて歌う姿は、まるで伊織が年下の後輩たちを率いて歌っているように見え、不思議なドラマを感じることができる。

この組み合わせでこの歌を歌うとこういう歌声と楽曲になるのか、と感動できる。両日とも必見だ。

(1日目)my song~Thank You!

最終ブロック。エンディングに向けてのしっとり聞かせるブロックだ。

釘宮さんの「my song」に始まり、今井さんの「約束」で締めるという流れだ。

ただ1日目は「約束」の次にミリオンスターズの「Thank You!」を入れている。

文字通り感謝を示すタイトルのミリオン全員曲だが、一番若いチームであるミリオンから、プロデューサーや先輩キャストを含む関係者全員への感謝を伝える意味でここで歌われたのであろう。

「Thank You!」という曲は不思議な曲で、ミリオンにおいてはすべての場面で歌われる定番の曲でありながらいつだってそのときの具体的な感謝の言葉や思いを想起させる曲になっている。いつだって特別な曲なのだが、それはこのときも同じだった。

(2日目)my song~約束

1日目同様、最終ブロックはしっとり聞かせライブをエンディングに向かわせるブロックだ。

2日目は「Thank You!」はこのブロックではなくなり、そういう意味では765AS+王道のセトリとなっている。

まずは、釘宮さんの定番の「my song」から始まる。

だが早速意表をつかれたのが次に仁後さんの「チクタク」が来たことだ。チクタクは名曲でやよい役の仁後さんが歌う曲の中では珍しいバラードだが、この記念すべき合同ライブでまさか最も珍しいやよいのこの曲が来るとは!

嬉しい驚きの感情を抱いた人は多かったはずだ。いつも元気はつらつに歌う仁後さんが優しい歌声で聞かせてくるこの曲はやはり名曲中の名曲である。

そして、原由実さんの「恋花」、滝田さんの「君が選ぶ道」、今井さんの「約束」と続く。

原さん、滝田さんが最終ブロックで出てくる展開は王道の一つだ。そんな原さん、滝田さんは本当に素晴らしかった。あまり歌われたことのない曲であったにも関わらず、SSAという大きな会場の舞台でもその大きさに負けることなく、曲の良さを引き出し、聞き入らせ、見入らせてくれたのである。彼女たちの歌唱力とそれを最大化する感情の込め方はやはりずば抜けていると感じさせてくれる。

最後は、今井さんの「約束」。「約束」は今井さんにとっても千早にとっても765AS+皆にとってもプロデューサーにとっても特別なドラマのある曲だ。7thライブなどで披露されたこの曲はそのドラマに相応しく重厚な感情の入った曲となっていたが、このライブでは今井さんが笑顔で歌っていたのが印象的だ。これは”劇場版を経たうえでの約束”であったのかもしれない。テレビアニメで千早は一つの大きな困難を乗り越えることができ、劇場版では周りを気遣いフォローするという成長した姿を見せている。それが表現された結果なのかもしれない。

M@STERPIECE

やはりラストはこれしかないだろう。

両日とも素晴らしいが、こればっかりは劇場版公開後世界中が初見となった1日目のカタルシスが最高だった。

錦織監督が描いた劇場版の中でのこの曲のシーンがほぼそのまま再現されたのである。

ミリオンのメンバーがバックステージでダンスだけをし、765AS+のメンバーが全員センターステージで歌って踊ったのである。クラップの場面などは会場も含め劇場版そのままの光景が広がり感動どころの騒ぎじゃない。

しかも765AS+はアイドルが全員揃っていたし、ミリオンも1日目は劇場版出演組が美奈子を除いて全員いた。可奈も志保も。

もちろんそこにシンデレラもダンサーとして加わり、2日目には戸松さんもダンサーとして加わった。

両日とも涙と汗を流しきることができ、さらにそれらが一気に浄化されるような最高のフィナーレとなった。

IDOL POWER RAINBOW

このライブのためだけに作られたライブ専用曲。

「M@STERPIECE」のフィナーレはこれ以上ないほど完璧なものだが、これで終わると完全無欠の大団円で終わるということになるので、制作サイド、プロジェクトはそれを望まなかったのだろう。

なぜならこのライブの開催の目的に、アイマスのこれからのさらなる成長というものがあったからだ。だからまだまだこれから、また会おうという意味を込めてこの曲を用意したのだろう。

この曲をBGMに退場していく出演者たちを見て、確かに不思議と寂しさは覚えなかった。

また会おうという明るい気持ちのほうが強かった。

そういう意味では非常にアイマスらしいエンディングになったと言える。

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